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(split) LDP: Release pages for LDP v3.39.
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man2 / statfs.2
index ecf9da0..b442035 100644 (file)
 .\" Modified 2003-08-17 by Walter Harms
 .\" Modified 2004-06-23 by Michael Kerrisk <mtk.manpages@gmail.com>
 .\"
-.\" Japanese Version Copyright (c) 1997 HANATAKA Shinya
-.\"         all rights reserved.
-.\" Translated Fri Dec 12 00:25:54 JST 1997
-.\"         by HANATAKA Shinya <hanataka@abyss.rim.or.jp>
-.\" Updated & Modified Sat Jun  2 20:25:46 JST 2001
-.\"         by Yuichi SATO <ysato@h4.dion.ne.jp>
-.\" Updated & Modified Sat Jan 18 16:48:08 JST 2003
-.\"         by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
-.\" Updated & Modified Sun Sep  7 00:52:44 JST 2003 by Yuichi SATO
-.\" Updated & Modified Sun Jan  9 22:35:28 JST 2005 by Yuichi SATO
-.\" Updated 2006-07-21, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v2.36
+.\"*******************************************************************
 .\"
-.\"WORD:       file system             ファイル・システム
-.\"WORD:       mount                   マウント
-.\"WORD:       pointer                 ポインター
-.\"WORD:       descriptor              ディスクリプター
-.\"WORD:       open                    オープン
-.\"WORD:       symbolic link           シンボリック・リンク
-.\"WORD:       open                    オープン
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
 .\"
-.TH STATFS 2 2010-09-04 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
+.\"*******************************************************************
+.TH STATFS 2 2010\-11\-21 Linux "Linux Programmer's Manual"
 .SH 名前
-statfs, fstatfs \- ã\83\95ã\82¡ã\82¤ã\83«ã\83»ã\82·ã\82¹ã\83\86ã\83 ã\81®çµ±è¨\88ã\82\92å¾\97
+statfs, fstatfs \- ã\83\95ã\82¡ã\82¤ã\83«ã\82·ã\82¹ã\83\86ã\83 ã\81®çµ±è¨\88ã\82\92å\8f\96å¾\97ã\81\99
 .SH 書式
-.BR "#include <sys/vfs.h>    " "/* または <sys/statfs.h> */"
+\fB#include <sys/vfs.h> \fP/* または <sys/statfs.h> */
 .sp
-.BI "int statfs(const char *" path ", struct statfs *" buf );
+\fBint statfs(const char *\fP\fIpath\fP\fB, struct statfs *\fP\fIbuf\fP\fB);\fP
 .br
-.BI "int fstatfs(int " fd ", struct statfs *" buf );
-.SH 書式
-関数
-.BR statfs ()
-はマウントされたファイル・システムについての情報を返す。
-.I path
-はマウントされたファイル・システムにあるファイルのパス名である。
-.I buf
-は
-.I statfs
+\fBint fstatfs(int \fP\fIfd\fP\fB, struct statfs *\fP\fIbuf\fP\fB);\fP
+.SH 説明
+関数 \fBstatfs\fP()  はマウントされたファイルシステムについての情報を返す。 \fIpath\fP
+はマウントされたファイルシステムにあるファイルのパス名である。 \fIbuf\fP は \fIstatfs\fP
 構造体へのポインターで、およそ以下のように定義される:
 
 .in +4n
@@ -85,7 +64,7 @@ struct statfs {
     __SWORD_TYPE f_spare[5];
 };
 
\83\95ã\82¡ã\82¤ã\83«ã\83»ã\82·ã\82¹ã\83\86ã\83 ã\81®å\9e\8b:
+ファイルシステムの型:
 
    ADFS_SUPER_MAGIC      0xadf5
    AFFS_SUPER_MAGIC      0xADFF
@@ -135,158 +114,82 @@ struct statfs {
 .fi
 .in
 .PP
-.I f_fsid
-にどんな値が入るべきなのかは誰も知らない (但し、下記を参照)。
+\fIf_fsid\fP にどんな値が入るべきなのかは誰も知らない (但し、下記を参照)。
 .PP
-それぞれのファイル・システムにおいて未定義のフィールドには 0 が
-設定される。
-.BR fstatfs ()
-はディスクリプター
-.I fd
+それぞれのファイルシステムにおいて未定義のフィールドには 0 が 設定される。 \fBfstatfs\fP()  はディスクリプター \fIfd\fP
 によって参照されるオープンされたファイルについて、同じ情報を返す。
 .SH 返り値
-成功すれば 0 が返される。エラーの場合は \-1 が返され、
-.I errno
-が適切に設定される。
+成功した場合、0 が返される。 失敗した場合、 \-1 が返され、 \fIerrno\fP に適切な値がセットされる。
 .SH エラー
-.TP
-.B EACCES
-.RB ( statfs ()
-の場合)
-.I path
-のディレクトリ部分に検索許可が与えられていない
-.RB ( path_resolution (7)
+.TP 
+\fBEACCES\fP
+(\fBstatfs\fP()  の場合)  \fIpath\fP のディレクトリ部分に検索許可が与えられていない (\fBpath_resolution\fP(7)
 も参照すること)。
-.TP
-.B EBADF
-.RB ( fstatfs ()
-の場合)
-.I fd
-は有効なオープンされたファイル・ディスクリプターではない。
-.TP
-.B EFAULT
-.I buf
-または
-.I path
-が不正なアドレスを指している。
-.TP
-.B EINTR
+.TP 
+\fBEBADF\fP
+(\fBfstatfs\fP()  の場合)  \fIfd\fP は有効なオープンされたファイルディスクリプターではない。
+.TP 
+\fBEFAULT\fP
+\fIbuf\fP または \fIpath\fP が不正なアドレスを指している。
+.TP 
+\fBEINTR\fP
 この呼び出しがシグナルで中断された。
-.TP
-.B EIO
-ファイル・システムの読み込みの間に I/O エラーが発生した。
-.TP
-.B ELOOP
-.RB ( statfs ()
-の場合)
-.I path
-を解決するのに辿るべきシンボリック・リンクが多すぎる。
-.TP
-.B ENAMETOOLONG
-.RB ( statfs ()
-の場合)
-.I path
-が長過ぎる。
-.TP
-.B ENOENT
-.RB ( statfs ()
-の場合)
-.I path
-によって参照されるファイルが存在しない。
-.TP
-.B ENOMEM
-カーネルに十分なメモリがない。
-.TP
-.B ENOSYS
-ファイル・システムがこの呼び出しをサポートしていない。
-.TP
-.B ENOTDIR
-.RB ( statfs ()
-の場合)
-.I path
-のディレクトリ部分がディレクトリでない。
-.TP
-.B EOVERFLOW
-値が大き過ぎるため、返り値の構造体で表現できない。
+.TP 
+\fBEIO\fP
+ファイルシステムからの読み込みの間に I/O エラーが発生した。
+.TP 
+\fBELOOP\fP
+(\fBstatfs\fP()  の場合)  \fIpath\fP を解決するのに辿るべきシンボリックリンクが多すぎる。
+.TP 
+\fBENAMETOOLONG\fP
+(\fBstatfs\fP()  の場合)  \fIpath\fP が長過ぎる。
+.TP 
+\fBENOENT\fP
+(\fBstatfs\fP()  の場合)  \fIpath\fP によって参照されるファイルが存在しない。
+.TP 
+\fBENOMEM\fP
+十分なカーネルメモリがない。
+.TP 
+\fBENOSYS\fP
+ファイルシステムがこの呼び出しをサポートしていない。
+.TP 
+\fBENOTDIR\fP
+(\fBstatfs\fP()  の場合)  \fIpath\fP のディレクトリ部分がディレクトリでない。
+.TP 
+\fBEOVERFLOW\fP
+いくつかの値が大き過ぎて、返り値の構造体で表現できない。
 .SH 準拠
-Linux 固有である。
-Linux の
-.BR statfs ()
-は 4.4BSD のものに影響を受けている。
+Linux 固有である。 Linux の \fBstatfs\fP()  は 4.4BSD のものに影響を受けている。
 (しかし同じ構造体を使用しているわけではない)
 .SH 注意
-このライブラリコールをサポートするため、
-カーネルにはシステムコール
-.BR statfs (),
-.BR fstatfs (),
-.BR statfs64 (),
-.BR fstatfs64 ()
-がある。
+元々の Linux の \fBstatfs\fP() と \fBfstatfs\fP() システムコールは
+非常に大きなファイルサイズを念頭に入れて設計されていなかった。
+その後、Linux 2.6 で、新しい構造体 \fIstatfs64\fP を使用する
+新しいシステムコール \fBstatfs64\fP() と \fBfstatfs64\fP() が追加された。
+新しい構造体は元の \fIstatfs\fP 構造体と同じフィールドを持つが、
+いろいろなフィールドのサイズが大きなファイルサイズに対応できるように
+増やされている。 glibc の \fBstatfs\fP() と \fBfstatfs\fP() のラッパー関数は
+カーネルによるこれらの違いを吸収している。
 
-\fI<sys/vfs.h>\fP しか持たないシステムもあり、
-\fI<sys/statfs.h>\fP も持っているシステムもある。
-前者は後者をインクルードするので、
-前者をインクルードするのが良いと考えられる。
+\fI<sys/vfs.h>\fP しか持たないシステムもあり、 \fI<sys/statfs.h>\fP
+も持っているシステムもある。 前者は後者をインクルードするので、 前者をインクルードするのが良いと考えられる。
 
-LSB ではライブラリコール
-.BR statfs (),
-.BR fstatfs ()
-を非推奨として、代わりに
-.BR statvfs (2),
-.BR fstatvfs (2)
-を使うように指示している。
-.SS f_fsid フィールド
-Solaris, Irix, POSIX にはシステムコール
-.BR statvfs (2)
-があり、
-.I "struct statvfs"
-を返す
-.RI ( <sys/statvfs.h>
-で定義されている)。
-この構造体には、
-.I "unsigned long"
-.I f_fsid
-が含まれている。
-Linux, SunOS, HP-UX, 4.4BSD にはシステムコール
-.BR statfs ()
-があり、
-.I "struct statfs"
-を返す
-.RI ( <sys/vfs.h>
-で定義されている)。
-この構造体には
-.I fsid_t
-.IR f_fsid ,
-が含まれており、
-.I fsid_t
-は
-.I "struct { int val[2]; }"
-と定義されている。
-FreeBSD でも同じであるが、インクルードファイル
-.I <sys/mount.h>
-を使う。
+LSB ではライブラリコール \fBstatfs\fP(), \fBfstatfs\fP()  を非推奨として、代わりに \fBstatvfs\fP(2),
+\fBfstatvfs\fP(2)  を使うように指示している。
+.SS "f_fsid フィールド"
+Solaris, Irix, POSIX にはシステムコール \fBstatvfs\fP(2)  があり、 \fIstruct statvfs\fP を返す
+(\fI<sys/statvfs.h>\fP で定義されている)。 この構造体には、 \fIunsigned long\fP \fIf_fsid\fP
+が含まれている。 Linux, SunOS, HP\-UX, 4.4BSD にはシステムコール \fBstatfs\fP()  があり、 \fIstruct
+statfs\fP を返す (\fI<sys/vfs.h>\fP で定義されている)。 この構造体には \fIfsid_t\fP \fIf_fsid\fP,
+が含まれており、 \fIfsid_t\fP は \fIstruct { int val[2]; }\fP と定義されている。 FreeBSD
+でも同じであるが、インクルードファイル \fI<sys/mount.h>\fP を使う。
 
-.I f_fsid
-はあるランダムな値を持ち、
-.RI ( f_fsid , ino )
-という 1 組の値でファイルを一意に決定できるようにする、
-というのが基本的な考え方である。
-いくつかの OS では、デバイス番号 (の変種) を使ったり、
-デバイス番号とファイル・システムタイプを組み合わせて使ったりしている。
-OS の中には
-.I f_fsid
-フィールドの取得をスーパーユーザに限定しているものもある
-(非特権ユーザが取得すると 0 となる)。
-NFS でエクスポートされる場合、
-このフィールドがファイル・システムのファイルハンドルで使われており、
-この値を提供するとセキュリティ上の問題がある。
+\fIf_fsid\fP はあるランダムな値を持ち、 (\fIf_fsid\fP,\fIino\fP)  という 1 組の値でファイルを一意に決定できるようにする、
+というのが基本的な考え方である。 いくつかの OS では、デバイス番号 (の変種) を使ったり、
+デバイス番号とファイルシステムタイプを組み合わせて使ったりしている。 OS の中には \fIf_fsid\fP
+フィールドの取得をスーパーユーザに限定しているものもある (非特権ユーザが取得すると 0 となる)。 NFS でエクスポートされる場合、
+このフィールドがファイルシステムのファイルハンドルで使われており、 この値を提供するとセキュリティ上の問題がある。
 .LP
-いくつかの OS では、
-.I fsid
-を
-.BR sysfs (2)
-システムコールの第 2 引き数として使用できる。
+いくつかの OS では、 \fIfsid\fP を \fBsysfs\fP(2)  システムコールの第 2 引き数として使用できる。
 .SH 関連項目
-.BR stat (2),
-.BR statvfs (2),
-.BR path_resolution (7)
+\fBstat\fP(2), \fBstatvfs\fP(2), \fBpath_resolution\fP(7)