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(split) LDP: Release pages for LDP v3.39.
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man2 / swapon.2
index f1b5a1d..742b697 100644 (file)
 .\" 2007-06-22 Ivana Varekova <varekova@redhat.com>, mtk
 .\"     Update text describing limit on number of swap files.
 .\"
-.\" Japanese Version Copyright (c) 1997 HANATAKA Shinya
-.\"         all rights reserved.
-.\" Translated Mon Mar  3 23:54:56 JST 1997
-.\"         by HANATAKA Shinya <hanataka@abyss.rim.or.jp>
-.\" Modified Tue Dec  1 00:08:07 JST 1998
-.\"         by HANATAKA Shinya <hanataka@abyss.rim.or.jp>
-.\" Updated & Modified Fri Feb 11 07:40:12 JST 2005
-.\"         by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
-.\" Updated 2007-09-04, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v2.64
+.\"*******************************************************************
 .\"
-.\"WORD:       swap                    スワップ
-.\"WORD:       block device            ブロック・デバイス
-.\"WORD:       super-user              スーパー・ユーザー
-.\"WORD:       round robin             ラウンド・ロビン
-.\"WORD:       partition               パーティション
-.\"WORD:       page                    ページ
-.\"WORD:       kernel                  カーネル
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
 .\"
-.TH SWAPON 2 2010-06-15 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
+.\"*******************************************************************
+.TH SWAPON 2 2010\-11\-15 Linux "Linux Programmer's Manual"
 .SH 名前
 swapon, swapoff \- ファイル/デバイスへのスワップを開始/停止する
 .SH 書式
-.B #include <unistd.h>
+\fB#include <unistd.h>\fP
 .br
-.B #include <asm/page.h>     /* PAGE_SIZE を見つけるため */
+\fB#include <asm/page.h> /* PAGE_SIZE を見つけるため */\fP
 .br
-.B #include <sys/swap.h>
+\fB#include <sys/swap.h>\fP
 .sp
-.BI "int swapon(const char *" path ", int " swapflags );
+\fBint swapon(const char *\fP\fIpath\fP\fB, int \fP\fIswapflags\fP\fB);\fP
 .br
-.BI "int swapoff(const char *" path );
+\fBint swapoff(const char *\fP\fIpath\fP\fB);\fP
 .SH 説明
-.BR swapon ()
-は
-.I path
-で指定されたファイルやブロック・デバイスにスワップ領域を設定する。
-.BR swapoff ()
-は
-.I path
-で指定されたファイルやブロック・デバイスへのスワップを停止する。
+\fBswapon\fP()  は \fIpath\fP で指定されたファイルやブロック・デバイスにスワップ領域を設定する。 \fBswapoff\fP()  は
+\fIpath\fP で指定されたファイルやブロック・デバイスへのスワップを停止する。
 .PP
-.BR swapon ()
-は
-.I swapflags
-引き数を取る。
-.I swapflags
-に
-.B SWAP_FLAG_PREFER
-ビットが設定された場合は、新しいスワップ領域はデフォルトよりも高い
-優先度を持つ。
-優先度は
-.I swapflags
-に以下のようにコード化されている。
+\fBswapon\fP() の \fIswapflags\fP 引き数に \fBSWAP_FLAG_PREFER\fP フラグが指定された場合、
+新しいスワップ領域はデフォルトよりも高い優先度を持つ。
+優先度は以下のように変換されて \fIswapflags\fP に指定する。
 .br
 .sp
-.I "    (prio << SWAP_FLAG_PRIO_SHIFT) & SWAP_FLAG_PRIO_MASK"
+\fI(prio << SWAP_FLAG_PRIO_SHIFT) & SWAP_FLAG_PRIO_MASK\fP
 .br
 .PP
-これらの関数は特権プロセス
-.RB ( CAP_SYS_ADMIN
-ケーパビリティ (capability) を持つプロセス) のみが使用できる。
+\fBSWAP_FLAG_DISCARD\fP フラグが \fBswapon\fP() の \fIswapflags\fP 引き数に指定された場合、
+スワップデバイスが破棄 (discard) 操作や trim 操作をサポートしている場合には、
+解放されたスワップページは再利用される前に破棄される
+(これにより、SSD (Solid State Device) によっては性能が向上することがあるが、
+たいていは性能の向上はない)。
+「注意」も参照のこと。
+.PP
+これらの関数は特権プロセス (\fBCAP_SYS_ADMIN\fP ケーパビリティ (capability) を持つプロセス) のみが使用できる。
 .SS 優先度
-それぞれのスワップ領域は高 (high) と低 (low) のどちらかの優先度を持つ。
-デフォルトの優先度は低である。
-低い優先度の領域において、新しい領域は古い領域よりさらに低い
-優先度を持つ。
+それぞれのスワップ領域は高 (high) と低 (low) のどちらかの優先度を持つ。 デフォルトの優先度は低である。
+低い優先度の領域において、新しい領域は古い領域よりさらに低い 優先度を持つ。
 .PP
-.I swapflags
-が設定されたものは全て高い優先度となり、デフォルトよりも高い優先度を持つ。
-使用者はそれらに負でない値が指定できる。
+\fIswapflags\fP が設定されたものは全て高い優先度となり、デフォルトよりも高い優先度を持つ。 使用者はそれらに負でない値が指定できる。
 大きな数字は高い優先度を意味する。
 .PP
-高い優先度の領域から順にスワップ・ページとして使用される。
-より低い優先度の領域を使用する前により高い優先度の
-領域を使い切る。もし二つ以上の領域が同じ優先度を持ち、
-使える中で一番高い優先度であれば、それらのページは間で
-ラウンド・ロビン方式で配分される。
+高い優先度の領域から順にスワップ・ページとして使用される。 より低い優先度の領域を使用する前により高い優先度の
+領域を使い切る。もし二つ以上の領域が同じ優先度を持ち、 使える中で一番高い優先度であれば、それらのページは間で ラウンド・ロビン方式で配分される。
 .PP
-Linux 1.3.6 において、カーネルは通常はこれらの規則に従っている。
-しかし例外も存在している。
+Linux 1.3.6 において、カーネルは通常はこれらの規則に従っている。 しかし例外も存在している。
 .SH 返り値
-成功した場合は 0 が返される。エラーの場合は \-1 が返され、
-.I errno
-が適切に設定される。
+成功した場合は 0 が返される。エラーの場合は \-1 が返され、 \fIerrno\fP が適切に設定される。
 .SH エラー
-.TP
-.B EBUSY
-.RB ( swapon ()
-において) 指定された
-.I path
-が既にスワップ領域として使用されている。
-.TP
-.B EINVAL
-ファイル
-.I path
-は存在するが、通常のファイルもブロック・デバイスも参照していない。
-または
-.BR swapon ()
-において、指定された path のファイルが有効なスワップの署名 (signature) を
-含んでいないか、tmpfs のようなインメモリ (in-memory) のファイルシステム
-上にある。
-または
-.BR swapoff ()
-において、
-.I path
-が現在のところスワップ領域でない。
-.TP
-.B ENFILE
-オープンされたファイルの総数がシステムの制限に達した。
-.TP
-.B ENOENT
-ファイル
-.I path
-が存在しない。
-.TP
-.B ENOMEM
+.TP 
+\fBEBUSY\fP
+(\fBswapon\fP()  において) 指定された \fIpath\fP が既にスワップ領域として使用されている。
+.TP 
+\fBEINVAL\fP
+ファイル \fIpath\fP は存在するが、通常のファイルもブロック・デバイスも参照していない。 または \fBswapon\fP()  において、指定された
+path のファイルが有効なスワップの署名 (signature) を 含んでいないか、tmpfs のようなインメモリ (in\-memory)
+のファイルシステム 上にある。 または \fBswapoff\fP()  において、 \fIpath\fP が現在のところスワップ領域でない。
+.TP 
+\fBENFILE\fP
+オープンされたファイルの総数がシステム全体の上限に達していた。
+.TP 
+\fBENOENT\fP
+ファイル \fIpath\fP が存在しない。
+.TP 
+\fBENOMEM\fP
 スワップを開始するのに十分なメモリーがシステムにない。
-.TP
-.B EPERM
-使用者が
-.B CAP_SYS_ADMIN
-ケーパビリティを持っていない。
-もしくは、最大数のスワップファイルがすでに使用されている
+.TP 
+\fBEPERM\fP
+使用者が \fBCAP_SYS_ADMIN\fP ケーパビリティを持っていない。 もしくは、最大数のスワップファイルがすでに使用されている
 (下記の「注意」の節を参照)。
 .SH 準拠
-これらの関数は Linux 特有であり、移植を意図したプログラムでは
-使用してはいけない。
-二番目の
-.I swapflags
-引き数は Linux 1.3.2 から導入された。
+これらの関数は Linux 特有であり、移植を意図したプログラムでは 使用してはいけない。 二番目の \fIswapflags\fP 引き数は Linux
+1.3.2 から導入された。
 .SH 注意
-パーティションやパスは
-.BR mkswap (8)
-によって準備されていなければならない。
+パーティションやパスは \fBmkswap\fP(8)  によって準備されていなければならない。
+
+使用できるスワップファイルの数には上限があり、その上限は カーネル定数 \fBMAX_SWAPFILES\fP で定義される。
+\fBMAX_SWAPFILES\fP の値は、カーネル 2.4.10 より前では 8、 カーネル 2.4.10 以降では 32 である。 カーネル
+2.6.18 以降では、カーネルが \fBCONFIG_MIGRATION\fP オプションを有効にして作成された場合、 この上限が 2 少ない値 (つまり
+30) となる (このカーネルでは、 \fBmbind\fP(2)  と \fBmigrate_pages\fP(2)
+のページ・マイグレーション機能用にスワップ・テーブルのエントリーが 二つ予約される)。 カーネル 2.6.32 以降では、カーネルが
+\fBCONFIG_MEMORY_FAILURE\fP オプションを有効にして作成された場合、 この上限がさらに 1 少ない値となる。
 
-使用できるスワップファイルの数には上限があり、その上限は
-カーネル定数
-.B MAX_SWAPFILES
-で定義される。
-.B MAX_SWAPFILES
-の値は、カーネル 2.4.10 より前では 8、
-カーネル 2.4.10 以降では 32 である。
-カーネル 2.6.18 以降では、カーネルが
-.B CONFIG_MIGRATION
-オプションを有効にして作成された場合、
-この上限が 2 少ない値 (つまり 30) となる
-(このカーネルでは、
-.BR mbind (2)
-と
-.BR migrate_pages (2)
-のページ・マイグレーション機能用にスワップ・テーブルのエントリーが
-二つ予約される)。
-カーネル 2.6.32 以降では、カーネルが
-.B CONFIG_MEMORY_FAILURE
-オプションを有効にして作成された場合、
-この上限がさらに 1 少ない値となる。
+.\" To be precise: 2.6.35.5
+スワップページの破棄は、カーネル 2.6.29 で導入され、その後カーネル 2.6.36 で
+\fBSWAP_FLAG_DISCARD\fP フラグが指定された場合にだけ実行されるようになったが、
+今でも、このフラグビットが指定されていない場合であっても、
+\fBswapon\fP が呼び出された際にスワップ領域全体の破棄が行われる。
 .SH 関連項目
-.BR mkswap (8),
-.BR swapoff (8),
-.BR swapon (8)
+\fBmkswap\fP(8), \fBswapoff\fP(8), \fBswapon\fP(8)