.\" Modified 1997-01-31 by Eric S. Raymond <esr@thyrsus.com>
.\" Modified 2004-06-23 by Michael Kerrisk <mtk.manpages@gmail.com>
.\"
-.\" Japanese Version Copyright (c) 1997 HANATAKA Shinya
-.\" all rights reserved.
-.\" Translated Fri Dec 12 00:32:12 JST 1997
-.\" by HANATAKA Shinya <hanataka@abyss.rim.or.jp>
-.\" Updated & Modifed Sat Feb 12 11:20:18 JST 2005
-.\" by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
+.\"*******************************************************************
.\"
-.\"WORD: symbolic link シンボリック・リンク
-.\"WORD: directory ディレクトリ
-.\"WORD: soft link ソフト・リンク
-.\"WORD: hard link ハード・リンク
-.\"WORD: dangling link 壊れたリンク
-.\"WORD: sticky bit スティッキー・ビット
-.\"WORD: ownership 所有権
-.\"WORD: file system ファイル・システム
-.\"WORD: effective uid 実効ユーザーID
-.\"WORD: kernel カーネル
-.\"WORD: entry エントリ
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
.\"
-.TH SYMLINK 2 2010-09-20 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
+.\"*******************************************************************
+.TH SYMLINK 2 2010\-09\-20 Linux "Linux Programmer's Manual"
.SH 名前
symlink \- ファイルに新しい名前を付ける
.SH 書式
-.B #include <unistd.h>
+\fB#include <unistd.h>\fP
.sp
-.BI "int symlink(const char *" oldpath ", const char *" newpath );
+\fBint symlink(const char *\fP\fIoldpath\fP\fB, const char *\fP\fInewpath\fP\fB);\fP
.sp
.in -4n
-glibc 向けの機能検査マクロの要件
-.RB ( feature_test_macros (7)
-参照):
+glibc 向けの機能検査マクロの要件 (\fBfeature_test_macros\fP(7) 参照):
.in
.sp
.ad l
-.BR symlink ():
+\fBsymlink\fP():
.RS 4
-_BSD_SOURCE || _XOPEN_SOURCE\ >=\ 500 ||
-_XOPEN_SOURCE\ &&\ _XOPEN_SOURCE_EXTENDED || _POSIX_C_SOURCE\ >=\ 200112L
+_BSD_SOURCE || _XOPEN_SOURCE\ >=\ 500 || _XOPEN_SOURCE\ &&\ _XOPEN_SOURCE_EXTENDED || _POSIX_C_SOURCE\ >=\ 200112L
.RE
.ad b
.SH 説明
-.BR symlink ()
-は
-.I oldpath
-という文字列をファイルの内容として持つ
-.I newpath
-というシンボリック・リンク (symbolic link) を作成する。
+\fBsymlink\fP() は \fIoldpath\fP という文字列をファイルの内容として持つ \fInewpath\fP というシンボリックリンク
+(symbolic link) を作成する。
-シンボリック・リンクは実行時に解釈され、
-リンクの内容でパスを置き換えて、そのパスを辿ることで、
-ファイルやディレクトリに到達する。
+シンボリックリンクは実行時に解釈され、 リンクの内容でパスを置き換えて、そのパスを辿ることで、 ファイルやディレクトリに到達する。
-シンボリック・リンクはパスの部分に
-.I ..
-を含むかもしれない。これは (もしリンクの最初に使用された場合は) リンクの
+シンボリックリンクはパスの部分に \fI..\fP を含むかもしれない。これは (もしリンクの最初に使用された場合は) リンクの
存在するディレクトリの親ディレクトリが参照される。
-シンボリック・リンクは (ソフト・リンク (soft link) とも呼ばれ)
-存在するファイルを指しているかもしれないし、
-存在しないファイルを指しているかもしれない;
-後者の場合は壊れたリンク (dangling link) とも呼ばれる。
+シンボリックリンクは (ソフトリンク (soft link) とも呼ばれ) 存在するファイルを指しているかもしれないし、
+存在しないファイルを指しているかもしれない; 後者の場合は壊れたリンク (dangling link) とも呼ばれる。
-シンボリック・リンクの許可 (permission) は無意味である;
-リンクを追跡する場合には所有権 (ownership) は無視される。
-ただし、リンクの削除や名前の変更が要求され、かつリンクが存在する
-ディレクトリにスティッキー・ビット (sticky bit)
-.RB ( S_ISVTX )
+シンボリックリンクの許可 (permission) は無意味である; リンクを追跡する場合には所有権 (ownership) は無視される。
+ただし、リンクの削除や名前の変更が要求され、かつリンクが存在する ディレクトリにスティッキービット (sticky bit) (\fBS_ISVTX\fP)
が設定されている場合には、所有権のチェックが行われる。
-.I newpath
-が既に存在する場合には上書きは\fBされない\fR。
+\fInewpath\fP が存在する場合には上書きは\fIされない\fP。
.SH 返り値
-成功した場合には 0 を返す。エラーの場合には \-1 を返し、
-.I errno
-が適切に設定される。
+成功した場合は 0 が返される。エラーの場合は \-1 が返され、 \fIerrno\fP が適切に設定される。
.SH エラー
-.TP
-.B EACCES
-.I newpath
-を含んでいるディレクトリへの書き込みが拒否されたか、
-.I newpath
-に含まれているディレクトリのどれかに検索許可が与えられていない
-.RB ( path_resolution (7)
-も参照すること)。
-.TP
-.B EEXIST
-.I newpath
-が既に存在している。
-.TP
-.B EFAULT
-.IR oldpath " や " newpath " がアクセス可能なアドレス空間の外を指している。"
-.TP
-.B EIO
+.TP
+\fBEACCES\fP
+\fInewpath\fP を含んでいるディレクトリへの書き込みが拒否されたか、 \fInewpath\fP
+に含まれているディレクトリのどれかに検索許可が与えられていない (\fBpath_resolution\fP(7) も参照すること)。
+.TP
+\fBEEXIST\fP
+\fInewpath\fP が既に存在する。
+.TP
+\fBEFAULT\fP
+\fIoldpath\fP や \fInewpath\fP がアクセス可能なアドレス空間の外を指している。
+.TP
+\fBEIO\fP
I/O エラーが発生した。
-.TP
-.B ELOOP
-.I newpath
-を解決する際に遭遇したシンボリック・リンクが多過ぎる。
-.TP
-.B ENAMETOOLONG
-.IR oldpath " または " newpath " が長過ぎる。"
-.TP
-.B ENOENT
-.I newpath
-に含まれるディレクトリ部分が存在しないか、壊れたリンクであるか、
-.I oldpath
-が空文字列である。
-.TP
-.B ENOMEM
-十分なカーネル (kernel) のメモリーがない。
-.TP
-.B ENOSPC
-ファイルが含まれているデバイスに新しいディレクトリ・エントリ
-(directory entry) を作成するだけの十分な容量がない。
-.TP
-.B ENOTDIR
-.I newpath
-に含まれるディレクトリ部分が、実際には、ディレクトリではない。
-.TP
-.B EPERM
-.I newpath
-を含んでいるファイル・システム (file system) が
-シンボリック・リンクの作成をサポートしていない。
-.TP
-.B EROFS
-.I newpath
-が読み込み専用のファイル・システムに存在している。
+.TP
+\fBELOOP\fP
+\fInewpath\fP を解決する際に遭遇したシンボリックリンクが多過ぎる。
+.TP
+\fBENAMETOOLONG\fP
+\fIoldpath\fP または \fInewpath\fP が長過ぎる。
+.TP
+\fBENOENT\fP
+\fInewpath\fP に含まれるディレクトリ部分が存在しないか、壊れたリンクであるか、 \fIoldpath\fP が空文字列である。
+.TP
+\fBENOMEM\fP
+十分なカーネルメモリーがない。
+.TP
+\fBENOSPC\fP
+そのファイルを含んでいるデバイスに新しいディレクトリエントリを 作成するための空きがない。
+.TP
+\fBENOTDIR\fP
+\fInewpath\fP に含まれるディレクトリ部分が、実際には、ディレクトリではない。
+.TP
+\fBEPERM\fP
+\fInewpath\fP を含んでいるファイルシステム (file system) が シンボリックリンクの作成をサポートしていない。
+.TP
+\fBEROFS\fP
+\fInewpath\fP が読み込み専用のファイルシステムに存在している。
.SH 準拠
-SVr4, 4.3BSD, POSIX.1-2001.
-.\" SVr4 には他に EDQUOT, ENOSYS エラーについての記述がある。
+.\" SVr4 documents additional error codes EDQUOT and ENOSYS.
+.\" See
.\" .BR open (2)
-.\" を見て、同じ名前の重複と NFS について参照すること。
+.\" re multiple files with the same name, and NFS.
+SVr4, 4.3BSD, POSIX.1\-2001.
.SH 注意
-.I oldpath
-についてのチェックは行なわれない。
+\fIoldpath\fP についてのチェックは行なわれない。
-symlink によって参照される名前を削除すると (それが他にハード・リンク
-(hard link) を持たなければ) 実際にファイルが削除される。
-この動作が望んだものでない場合は、
-.BR link (2)
-を使用すること。
+symlink によって参照される名前を削除すると (それが他にハードリンク (hard link) を持たなければ) 実際にファイルが削除される。
+この動作が望んだものでない場合は、 \fBlink\fP(2) を使用すること。
.SH 関連項目
-.BR ln (1),
-.BR lchown (2),
-.BR link (2),
-.BR lstat (2),
-.BR open (2),
-.BR readlink (2),
-.BR rename (2),
-.BR symlinkat (2),
-.BR unlink (2),
-.BR path_resolution (7),
-.BR symlink (7)
+\fBln\fP(1), \fBlchown\fP(2), \fBlink\fP(2), \fBlstat\fP(2), \fBopen\fP(2), \fBreadlink\fP(2),
+\fBrename\fP(2), \fBsymlinkat\fP(2), \fBunlink\fP(2), \fBpath_resolution\fP(7),
+\fBsymlink\fP(7)