.\" and Copyright 2008, Linux Foundation, written by Michael Kerrisk
.\" <mtk.manpages@gmail.com>
.\"
-.\" Japanese Version Copyright (c) 2002 Akihiro MOTOKI
-.\" all rights reserved.
-.\" Translated Sun Sep 22 08:44:32 2002
-.\" by Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>
-.\" Updated & Modified Sat Feb 12 12:40:00 2005
-.\" by SAITOH Akira <s-akira@users.sourceforge.net>
-.\" Updated 2008-09-18, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>
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.\"
-.TH LGAMMA 3 2010-09-11 "" "Linux Programmer's Manual"
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+.\"
+.\"*******************************************************************
+.TH LGAMMA 3 2010\-09\-11 "" "Linux Programmer's Manual"
.SH 名前
lgamma, lgammaf, lgammal, lgamma_r, lgammaf_r, lgammal_r, signgam \-
ガンマ関数の対数を計算する
.SH 書式
.nf
-.B #include <math.h>
+\fB#include <math.h>\fP
.sp
-.BI "double lgamma(double " x );
+\fBdouble lgamma(double \fP\fIx\fP\fB);\fP
.br
-.BI "float lgammaf(float " x );
+\fBfloat lgammaf(float \fP\fIx\fP\fB);\fP
.br
-.BI "long double lgammal(long double " x );
+\fBlong double lgammal(long double \fP\fIx\fP\fB);\fP
.sp
-.BI "double lgamma_r(double " x ", int *" signp );
+\fBdouble lgamma_r(double \fP\fIx\fP\fB, int *\fP\fIsignp\fP\fB);\fP
.br
-.BI "float lgammaf_r(float " x ", int *" signp );
+\fBfloat lgammaf_r(float \fP\fIx\fP\fB, int *\fP\fIsignp\fP\fB);\fP
.br
-.BI "long double lgammal_r(long double " x ", int *" signp );
+\fBlong double lgammal_r(long double \fP\fIx\fP\fB, int *\fP\fIsignp\fP\fB);\fP
.sp
-.BI "extern int " signgam ;
+\fBextern int \fP\fIsigngam\fP\fB;\fP
.fi
.sp
\fI\-lm\fP でリンクする。
.sp
.in -4n
-glibc 向けの機能検査マクロの要件
-.RB ( feature_test_macros (7)
-参照):
+glibc 向けの機能検査マクロの要件 (\fBfeature_test_macros\fP(7) 参照):
.in
.sp
.ad l
-.BR lgamma ():
+\fBlgamma\fP():
.RS 4
_BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE || _XOPEN_SOURCE || _ISOC99_SOURCE ||
_POSIX_C_SOURCE\ >=\ 200112L;
.br
-or
-.I cc\ -std=c99
+or \fIcc\ \-std=c99\fP
.RE
.br
-.BR lgammaf (),
-.BR lgammal ():
+\fBlgammaf\fP(), \fBlgammal\fP():
.RS 4
-_BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE || _XOPEN_SOURCE\ >=\ 600 || _ISOC99_SOURCE ||
-_POSIX_C_SOURCE\ >=\ 200112L;
+_BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE || _XOPEN_SOURCE\ >=\ 600 || _ISOC99_SOURCE
+|| _POSIX_C_SOURCE\ >=\ 200112L;
.br
-or
-.I cc\ -std=c99
+or \fIcc\ \-std=c99\fP
.RE
-.BR lgamma_r (),
-.BR lgammaf_r (),
-.BR lgammal_r ():
+\fBlgamma_r\fP(), \fBlgammaf_r\fP(), \fBlgammal_r\fP():
.RS 4
_BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
.RE
-.IR signgam :
+\fIsigngam\fP:
.RS 4
_BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE || _XOPEN_SOURCE
.RE
.ad b
.SH 説明
-ガンマ関数の定義については、
-.BR tgamma (3)
-を参照のこと。
+ガンマ関数の定義については、 \fBtgamma\fP(3) を参照のこと。
.PP
-関数
-.BR lgamma ()
-は、ガンマ関数の絶対値の自然対数を返す。
-ガンマ関数の符号は、
-.I <math.h>
-で宣言されている extern int \fIsigngam\fP に格納される。
-格納される値は、ガンマ関数が正または 0 の場合 1、
-負の場合 \-1 である。
+関数 \fBlgamma\fP() は、ガンマ関数の絶対値の自然対数を返す。 ガンマ関数の符号は、 \fI<math.h>\fP で宣言されている
+extern int \fIsigngam\fP に格納される。 格納される値は、ガンマ関数が正または 0 の場合 1、 負の場合 \-1 である。
.PP
-.I signgam
-という固定された場所を使うことはスレッドセーフではないので、
-関数
-.BR lgamma_r ()
-などが導入されている。
-これらの関数では、符号は引き数
-.I signp
-経由で返される。
+\fIsigngam\fP という固定された場所を使うことはスレッドセーフではないので、 関数 \fBlgamma_r\fP() などが導入されている。
+これらの関数では、符号は引き数 \fIsignp\fP 経由で返される。
.SH 返り値
成功すると、これらの関数は Gamma(x) の自然対数を返す。
-.I x
-が NaN の場合、NaN が返される。
+\fIx\fP が NaN の場合、NaN が返される。
-.I x
-が 1 か 2 の場合、+0 が返される。
+\fIx\fP が 1 か 2 の場合、+0 が返される。
-.I x
-が正の無限大か負の無限大の場合、
-正の無限大が返される。
+\fIx\fP が正の無限大か負の無限大の場合、正の無限大が返される。
-.I x
-が正でない整数の場合、極エラー (pole error) が発生し、
-各関数はそれぞれ
-.RB + HUGE_VAL ,
-.RB + HUGE_VALF ,
-.RB + HUGE_VALL
-を返す。
+\fIx\fP が正でない整数の場合、極エラー (pole error) が発生し、 各関数はそれぞれ +\fBHUGE_VAL\fP,
++\fBHUGE_VALF\fP, +\fBHUGE_VALL\fP を返す。
.\" e.g., lgamma(DBL_MAX)
-結果がオーバーフローする場合、範囲エラーが発生し、
-各関数はそれぞれ
-.BR HUGE_VAL ,
-.BR HUGE_VALF ,
-.B HUGE_VALL
-を返す。返り値には数学的に正しい符号が付与される。
+結果がオーバーフローする場合、範囲エラー (range error) が発生し、 各関数はそれぞれ \fBHUGE_VAL\fP, \fBHUGE_VALF\fP,
+\fBHUGE_VALL\fP, を返す。この際、数学的に正しい符号が付与される。
.SH エラー
-これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は
-.BR math_error (7)
-を参照のこと。
+これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は \fBmath_error\fP(7) を参照のこと。
.PP
以下のエラーが発生する可能性がある。
-.TP
+.TP
極エラー: \fIx\fP が正でない整数
-.I errno
-に
-.B ERANGE
-が設定される (「バグ」の節を参照)。
-0 による除算 (divide-by-zero) 浮動小数点例外
-.RB ( FE_DIVBYZERO )
-が上がる。
-.TP
-範囲エラー: 結果のオーバーフロー
-.I errno
-に
-.B ERANGE
-が設定される。
-オーバーフロー浮動小数点例外
-.RB ( FE_OVERFLOW )
-が上がる。
+\fIerrno\fP に \fBERANGE\fP が設定される (「バグ」の節も参照)。 0 による除算 (divide\-by\-zero) 浮動小数点例外
+(\fBFE_DIVBYZERO\fP) が上がる。
+.TP
+範囲エラー (range error): 結果のオーバーフロー
.\" glibc (as at 2.8) also supports an inexact
.\" exception for various cases.
+\fIerrno\fP に \fBERANGE\fP が設定される。 オーバーフロー浮動小数点例外 (\fBFE_OVERFLOW\fP) が上がる。
.SH 準拠
-関数
-.BR lgamma ()
-は C99 と POSIX.1-2001 で規定されている。
-.I signgam
-は POSIX.1-2001 で規定されているが、C99 にはない。
-関数
-.BR lgamma_r ()
-は非標準だが、いくつかの他のシステムにも存在する。
+関数 \fBlgamma\fP() は C99 と POSIX.1\-2001 で規定されている。 \fIsigngam\fP は POSIX.1\-2001
+で規定されているが、C99 にはない。 関数 \fBlgamma_r\fP() は非標準だが、いくつかの他のシステムにも存在する。
.SH バグ
.\" http://sources.redhat.com/bugzilla/show_bug.cgi?id=6777
-glibc 2.9 とそれ以前のバージョンでは、
-極エラーが発生した場合、POSIX で要求されている
-.B ERANGE
-ではなく
-.B EDOM
-が
-.I errno
-に設定される。
-POSIX.1 では、
-.B ERANGE
-が設定されるべきとされている。
-バージョン 2.10 以降の glibc では、正しい動作をする。
+glibc 2.9 とそれ以前のバージョンでは、 極エラーが発生した場合、POSIX で要求されている \fBERANGE\fP ではなく \fBEDOM\fP が
+\fIerrno\fP に設定される。 POSIX.1 では、 \fBERANGE\fP が設定されるべきとされている。 バージョン 2.10 以降の glibc
+では、正しい動作をする。
.SH 関連項目
-.BR tgamma (3)
+\fBtgamma\fP(3)