.\" If mistakes in the capabilities are found, please send a bug report to:
.\" michael@moria.de
.\" Modified Mon Oct 21 17:47:19 EDT 1996 by Eric S. Raymond (esr@thyrsus.com)
+.\"*******************************************************************
.\"
-.\" Japanese Version Copyright (c) 1999 NOKUBI Takatsugu
-.\" all rights reserved.
-.\" Translated Fri Jan 29 13:09:56 JST 1999
-.\" by NOKUBI Takatsugu <knok@daionet.gr.jp>
-.\" Proofed & Modified Thu 12 Oct 2000
-.\" by NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
.\"
-.\"WORD capability 機能
-.\"WORD formfeed 頁送り
-.\"WORD standout 強調
-.\"WORD carriage return 復帰
-.\"WORD new line 改行
-.\"WORD block graphic character(s) 図形文字(集合)
-.\"WORD alternate character set 代替文字集合
-.\"
-.TH TERMCAP 5 1996-10-21 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
+.\"*******************************************************************
+.TH TERMCAP 5 1996\-10\-21 Linux "Linux Programmer's Manual"
.SH 名前
termcap \- 端末機能のデータベース
.SH 説明
-termcap データベースは、
-文字単位で動作する端末やプリンタの機能を記述するための旧式の機構である。
-この機構は古いプログラムを動作させるためだけに保持されているので、
-新しいプログラムは
-.BR terminfo (5)
+termcap データベースは、 文字単位で動作する端末やプリンタの機能を記述するための旧式の機構である。
+この機構は古いプログラムを動作させるためだけに保持されているので、 新しいプログラムは \fBterminfo\fP(5)
データベースとそれに関連したライブラリを用いるべきである。
.LP
-.I /etc/termcap
-は、多くの異なる種類の端末に関する機能を列記したアスキーファイル
-(データベースマスター) である。
-プログラムは termcap を読み込んで、
-実際に使用している端末に個別のエスケープコード群を取得する。
-これを用いると、その端末の視覚的な性質を制御することができる
-(端末の他の性質は
-.BR stty (1)
-で制御する)。
-termcap データベースは、環境変数
-.B TERM
-の値で引かれる。
+\fI/etc/termcap\fP は、多くの異なる種類の端末に関する機能を列記したアスキーファイル (データベースマスター) である。 プログラムは
+termcap を読み込んで、 実際に使用している端末に個別のエスケープコード群を取得する。
+これを用いると、その端末の視覚的な性質を制御することができる (端末の他の性質は \fBstty\fP(1) で制御する)。 termcap
+データベースは、環境変数 \fBTERM\fP の値で引かれる。
.LP
-termcap のエントリは、単一の論理行でなければならない。
-ただし、行末に \(aq\\\(aq を用いればそこでの改行を抑制することができる。
-フィールドは \(aq:\(aq で分割される。
-各エントリの最初のフィールドは左側先頭から始まり、
+termcap のエントリは、単一の論理行でなければならない。 ただし、行末に \(aq\e\(aq を用いればそこでの改行を抑制することができる。
+フィールドは \(aq:\(aq で分割される。 各エントリの最初のフィールドは左側先頭から始まり、
内容はその端末の名前のリストである。名前の区切りには \(aq|\(aq が用いられる。
.LP
-最初のサブフィールドは
-(4.3 以前のバージョンのBSD termcap エントリでは)
-2 文字からなる短い名前となっている。この短い名前は
-大文字もしくは小文字で構成される。4.4BSD の termcap エントリでは、
-このフィールドは省略される。
+最初のサブフィールドは (4.3 以前のバージョンのBSD termcap エントリでは) 2 文字からなる短い名前となっている。この短い名前は
+大文字もしくは小文字で構成される。4.4BSD の termcap エントリでは、 このフィールドは省略される。
.LP
-2 番目 (最新の 4.4BSD フォーマットでは 1 番目) のサブフィールドには、
-環境変数
-.B TERM
-で用いられる名称が入る。
-このフィールドには小文字しか使えない。
-選択可能なハードウェア機能は、ハイフンと接尾語 (suffix)
-を名称の後に追加することによって示す必要がある。以下の例を見よ。
-慣習的な接尾語には、w (80 文字以上の幅がある)、
-am (automatic margins: 自動的な行の折り返し)、
-nam (non automatic margins: 自動的でない行の折り返し)、
-rv (reverse video display: 反転ビデオ表示)
-などがある。
-3番目のサブフィールドには、
+2 番目 (最新の 4.4BSD フォーマットでは 1 番目) のサブフィールドには、 環境変数 \fBTERM\fP で用いられる名称が入る。
+このフィールドには小文字しか使えない。 選択可能なハードウェア機能は、ハイフンと接尾語 (suffix)
+を名称の後に追加することによって示す必要がある。以下の例を見よ。 慣習的な接尾語には、w (80 文字以上の幅がある)、 am (automatic
+margins: 自動的な行の折り返し)、 nam (non automatic margins: 自動的でない行の折り返し)、 rv (reverse
+video display: 反転ビデオ表示) などがある。 3番目のサブフィールドには、
このtermcapエントリーに対する長い説明的な名称が入る。
.LP
-この後に続くフィールドには、端末の機能を記述する。
-機能を記述する行が継続する場合は、
-左端から1つのタブをおいてインデントしなければならない。
+この後に続くフィールドには、端末の機能を記述する。 機能を記述する行が継続する場合は、 左端から1つのタブをおいてインデントしなければならない。
.LP
-順序については定義されていないが、
-大文字小文字は区別せずにアルファベット順にならべ、
-始めはブール値の、次は数値の、最後は文字列の機能を書くことが推奨されている。
-同じような働きをする機能は 1 行にまとめて書くと良い。
+順序については定義されていないが、 大文字小文字は区別せずにアルファベット順にならべ、
+始めはブール値の、次は数値の、最後は文字列の機能を書くことが推奨されている。 同じような働きをする機能は 1 行にまとめて書くと良い。
.LP
.nf
例:
.sp
Head line: vt|vt101|DEC VT 101 terminal in 80 character mode:\e
-Head line: Vt|vt101-w|DEC VT 101 terminal in (wide) 132 character mode:\e
+Head line: Vt|vt101\-w|DEC VT 101 terminal in (wide) 132 character mode:\e
Boolean: :bs:\e
Numeric: :co#80:\e
String: :sr=\eE[H:\e
.fi
-.SS "ブール値で指定する機能"
+.SS ブール値で指定する機能
.nf
5i プリンタはスクリーンにエコーしない
am 自動マージン。自動的に行を折り返す
xs 強調文字の上に出力された文字は強調文字として表示される
xt 破壊的なタブと中途半端な強調モード (Teleray 端末の不具合)
.fi
-.SS "数値で指定する機能"
+.SS 数値で指定する機能
.nf
co 端末の行数
dB ハードコピー端末において、バックスペースに必要な遅延時間 (ミリ秒単位)
vt 仮想端末番号
ws ステータス行の幅 (画面幅と異なる場合)
.fi
-.SS "文字列で指定する機能"
+.SS \(dq文字列で指定する機能\(dq
.nf
!1 シフト状態の save キー
!2 シフト状態の suspend キー
%2 markキー
%3 message キー
%4 move キー
-%5 next-object キー
+%5 next\-object キー
%6 open キー
%7 options キー
-%8 previous-object キー
+%8 previous\-object キー
%9 print キー
%a シフト状態の message キー
%b シフト状態の move キー
.LP
\&\(aq^\(aq, \(aq\e\(aq, \(aq%\(aq を除く全ての通常の文字は、それ自身を表す。
.LP
-\fB^x\fP は Control-x を意味する。 Control-A は 10 進数の 1 に等しい。
-.\"NAKANO: 1 decimal?
+\fB^x\fP は Control\-x を意味する。 Control\-A は 10 進数の 1 に等しい。
.LP
\&\ex は特殊コードとして扱われる。x には以下の文字のどれかが入る。
.RS
.IP %
\(aq%\(aq を表示する
.LP
-バイナリ出力を行う場合、
-文字列が終端されないようにヌル文字 (\(aq\\0\(aq) を避けねばならない。
-タブ文字をパラメータのバイナリ出力とする場合は、
-タブ文字の展開をリセットしなければならない。
+バイナリ出力を行う場合、 文字列が終端されないようにヌル文字 (\(aq\e0\(aq) を避けねばならない。
+タブ文字をパラメータのバイナリ出力とする場合は、 タブ文字の展開をリセットしなければならない。
.IP 注意:
-上記のような、パラメータとしてのメタ文字は正しくないかもしれない。
-このことは、Minixの termcap と
-Linux の termcap との間に互換性がないことに繋がっている。
-.\"NAKANO: あやしい。
+上記のような、パラメータとしてのメタ文字は正しくないかもしれない。 このことは、Minixの termcap と Linux の termcap
+との間に互換性がないことに繋がっている。
.LP
図形文字は 3 つの文字列機能で指定できる。
.IP as
.IP ae
代替文字セットの終了
.IP ac
-文字列のペアの集合を指定する。
-最初の文字は図形文字の名称で、
-2 番目の文字はその定義である。
+文字列のペアの集合を指定する。 最初の文字は図形文字の名称で、 2 番目の文字はその定義である。
.LP
名称には以下のものがある。
.sp
0 なかを塗りつぶした四角 (#)
I ランタン記号 (#)
(訳注 原文は latern だったが、これは lantern の typo と思われる)
-- 上矢印 (^)
+\- 上矢印 (^)
\&' 菱形 (+)
a チェス板 (:)
f 角度 (')
l 左上隅 (+)
m 左下隅 (+)
n 十字 (+)
-o 上水平線 (-)
-q 中水平線 (-)
+o 上水平線 (\-)
+q 中水平線 (\-)
s 下水平線 (_)
t 左 T 字 (+)
u 右 T 字 (+)
~ 段落 (???)
.fi
.sp
-括弧内の値は、
-指定した機能が存在しない場合に用いられるデフォルトの値である。
+括弧内の値は、 指定した機能が存在しない場合に用いられるデフォルトの値である。
.SH 関連項目
-.BR ncurses (3),
-.BR termcap (3),
-.BR terminfo (5)
-.SH 校正者記
-訳出にあたっては "\fBtermcap & terminfo\fP"
-(Strang, Mui, O'reilly 共著, 鈴木麗 監訳, アスキー出版局 1992)
-を参考にした。
-ただし本日本語マニュアルにおける誤りは校正者の責任である。
+\fBncurses\fP(3), \fBtermcap\fP(3), \fBterminfo\fP(5)