OSDN Git Service

bzip2: Update release deliverables
[linuxjm/jm.git] / manual / bzip2 / release / man1 / bzip2.1
1 .PU
2 .\"*******************************************************************
3 .\"
4 .\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
5 .\"
6 .\"*******************************************************************
7 .\"
8 .\" Japanese Version Copyright (c) 2000-2003, 2012, 2022
9 .\" Yuichi SATO and Akihiro Motoki
10 .\"         all rights reserved.
11 .\" Translated 2000-12-20, Yuichi SATO <sato@complex.eng.hokudai.ac.jp>
12 .\" Updated & Modified 2003-04-29, Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
13 .\" Updated & Modified 2012-04-20, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>, 1.0.6
14 .\" Translated for 1.0.8, 2021-11-24
15 .\" Updated, 2022-04-28, Akihiro Motoki <amotoki@gmail.com>
16 .\" Updated, 2022-05-05, ribbon <ribbon@users.osdn.me>
17 .\"
18 .TH bzip2 1   
19 .SH 名前
20 bzip2, bunzip2 \- ブロックソートによってファイルを圧縮・伸長する。バージョン 1.0.8
21 .br
22 bzcat \- ファイルを標準出力に伸長する
23 .br
24 bzip2recover \- 破損した bzip2 ファイルからデータを復元する
25
26 .SH 書式
27 .ll +8
28 \fBbzip2\fP [\fB \-cdfkqstvzVL123456789 \fP] [ \fIfilenames \&...\fP ]
29 .ll -8
30 .br
31 \fBbunzip2\fP [\fB \-fkvsVL \fP] [ \fIfilenames \&...\fP ]
32 .br
33 \fBbzcat\fP [\fB \-s \fP] [ \fIfilenames \&...\fP ]
34 .br
35 \fBbzip2recover\fP \fIfilename\fP
36
37 .SH 説明
38 \fIbzip2\fP は、Burrows\-Wheeler ブロックソートテキスト圧縮アルゴリズムと Huffman 符号化を使ってファイルを圧縮します。
39 圧縮率は、一般的な LZ77/LZ78 ベースの圧縮率に比べると、大抵の場合でとても向上しています。 また、圧縮速度は、統計的圧縮法である PPM
40 圧縮の速度に近づいています。
41
42 コマンドラインオプションは \fIGNU gzip\fP のオプションに意図的に似せていますが、同じではありません。
43
44 \fIbzip2\fP は、 コマンドラインフラグとファイル名のリストを受け取ります。 各ファイルは、"original_name.bz2"
45 という名前の圧縮されたファイルに置き換えられます。 各圧縮ファイルの修正日、アクセス権、 (設定可能な場合の) 所有者は、
46 元のファイルと同じになります。 これにより、伸長時に属性が正しく復元されます。 ファイル名の操作は、
47 元のファイル名、アクセス権、所有者を保存する仕組みがファイルシステムになかったり、 MS\-DOS のように深刻なファイル名の長さ制限があるために、
48 とても面倒です。
49
50 \fIbzip2\fP と \fIbunzip2\fP はデフォルトでは既存のファイルを上書きしません。 上書きしたい場合は \-f フラグを指定してください。
51
52 ファイル名が指定されない場合、 \fIbzip2\fP は標準入力を圧縮して標準出力に書き出します。 この場合、 \fIbzip2\fP
53 は圧縮された出力を端末には書き出しません。 なぜなら、この出力は全く分かりにくくて、無駄なものだからです。
54
55 \fIbunzip2\fP (または \fIbzip2 \-d\fP)  は、指定された全てのファイルを伸長します。 \fIbzip2\fP
56 で圧縮されていないファイルは検知され、無視されます。 さらに警告が出力されます。 \fIbzip2\fP
57 は、以下のようにして圧縮ファイルの名前から伸長後のファイル名を推測します。
58
59        filename.bz2  は filename         になります。
60        filename.bz   は filename         になります。
61        filename.tbz2 は filename.tar     になります。
62        filename.tbz  は filename.tar     になります。
63        anyothername  は anyothername.out になります。
64
65 ファイル名が \fI.bz2\fP, \fI.bz\fP, \fI.tbz2\fP, \fI.tbz\fP のような認識される拡張子のいずれかで終っていない場合、
66 \fIbzip2\fP は元のファイル名が推測できないという警告を出し、 \fI.out\fP を付加した名前を元のファイル名として使用します。
67
68 圧縮の場合と同様に、 ファイル名が指定されない場合は、 標準入力を伸長して標準出力に書き出します。
69
70 \fIbunzip2\fP は 2 つ以上の圧縮ファイルを連結したファイルでも正しく伸長します。
71 伸長して得られるファイルは、圧縮前のファイルを連結したものになります。 連結した圧縮ファイルの完全性テスト (\-t) もサポートされています。
72
73 \-c フラグを指定することにより、 圧縮または伸長されたファイルを標準出力に書き出すこともできます。
74 このフラグを指定して、複数のファイルを圧縮または伸長することもできます。 結果の出力は標準出力に順番に書き出されます。
75 この方式による複数ファイルの圧縮では、 複数圧縮ファイル表現を含むストリームが生成されます。 このようなストリームは、 バージョン 0.9.0 以降の
76 \fIbzip2\fP でしか正しく伸長できません。 これより前のバージョンの \fIbzip2\fP ではストリーム中の最初のファイルを伸長した後に停止します。
77
78 \fIbzcat\fP (または \fIbzip2 \-dc\fP)  は指定した全てのファイルを伸長し、標準出力に書き出します。
79
80 \fIbzip2\fP は環境変数 \fIBZIP2\fP, \fIBZIP\fP からこの順番で引数を読み込み、
81 コマンドラインから読み込まれた引数よりも先に処理します。 これはデフォルトの引数を与える便利な方法です。
82
83 圧縮後のファイルが元のファイルより少し大きくなる場合であっても、 圧縮は常に行われます。 100
84 バイトより小さいぐらいのファイルは、圧縮によって大きくなる傾向があります。 なぜなら、この圧縮メカニズムが 50
85 バイトの固定サイズのオーバーヘッドを持つからです。 (大部分のファイル圧縮法による出力を含め) ランダムなデータは、 1 バイト当たり約 8.05
86 ビットで符号化され、約 0.5% 大きくなります。
87
88 データ保護のための自己チェックとして、 \fIbzip2\fP は 32 ビット CRC
89 を使って伸長されたファイルが元のファイルと同一であることを保証します。 これにより、圧縮データの破損や未知の \fIbzip2\fP のバグ
90 (めったにないことを期待する) からデータを保護できます。 データの破損が検知されない確率は非常に少なく、 各ファイル処理につき 40 億回に 1
91 回程度です。 しかし、このチェックは伸長時にしか行われないので、 何かおかしい点があることを知らせるだけである点に注意してください。
92 オリジナルの圧縮されていないデータを復元する助けにはなりません。 \fIbzip2recover\fP
93 を使って、破損したファイルからのデータの復元を試すことができます。
94
95 返り値: 正常終了の場合、0 が返されます。 実行環境の問題 (ファイルがない、 不正なフラグ、 I/O エラーなど) がある場合、1 が返されます。
96 破損した圧縮ファイルの場合、2 が返されます。 \fIbzip2\fP にパニックを引き起こす内部整合性エラー (バグなど) の場合、3 が返されます。
97
98 .SH オプション
99 .TP 
100 \fB\-c \-\-stdout\fP
101 圧縮・伸長した結果を標準出力に書き出します。
102 .TP 
103 \fB\-d \-\-decompress\fP
104 ファイルを伸長します。 \fIbzip2\fP, \fIbunzip2\fP, \fIbzcat\fP は実際には同じプログラムです。
105 どの動作をするのかは、どの名前が使われたかに基づいて決められます。 このフラグは、その動作決定機構より優先され、 \fIbzip2\fP
106 にファイルの伸長をさせます。
107 .TP 
108 \fB\-z \-\-compress\fP
109 \-d の反対。 起動された名前にかかわらず、ファイルの圧縮をさせます。
110 .TP 
111 \fB\-t \-\-test\fP
112 指定されたファイルの完全性のチェックをするが、伸長はしません。 伸長テストを行い、結果を破棄します。
113 .TP 
114 \fB\-f \-\-force\fP
115 出力ファイルを上書きします。 通常、 \fIbzip2\fP は既存の出力ファイルを上書きしません。 さらに \fIbzip2\fP
116 にファイルへのハードリンクを削除させます。 このオプションが指定されていない場合は、ハードリンクの削除もされません。
117
118 通常 bzip2 は正しいマジックヘッダーバイトを持たないファイルを伸長しません。 ただし (\-f オプションで)
119 強制すれば、これらのファイルも修正せずに通過させます。 これは GNU gzip の動作と同じです。
120 .TP 
121 \fB\-k \-\-keep\fP
122 伸長・展開の後でも入力ファイルを保存します (削除しません)。
123 .TP 
124 \fB\-s \-\-small\fP
125 圧縮・伸長・テストの際のメモリ使用量を減らします。 1 ブロックバイト当たり 2.5 バイトしか必要としない修正版のアルゴリズムを使って、
126 ファイルの伸長・テストが行われます。 どのファイルでも 2300kB のメモリで伸長できますが、 通常の速度の約半分の速度になってしまいます。
127
128 圧縮の場合、\-s フラグを使うと 200kB のブロックサイズが選択されます。 メモリ使用量はこれと同じくらいになりますが、圧縮率が犠牲になります。
129 つまり、計算機にメモリが少ない (8 MB 以下) 場合は、 全てのファイルについて \-s フラグを使ってください。
130 以下の「メモリ管理」セクションを参照してください。
131 .TP 
132 \fB\-q \-\-quiet\fP
133 本質的でない警告メッセージを抑制します。 I/O エラーと致命的なイベントに関係するメッセージは抑制されません。
134 .TP 
135 \fB\-v \-\-verbose\fP
136 詳細表示モード \-\- 処理された各ファイルについて圧縮率を表示します。 さらに \-v の数を増やすと、詳細表示のレベルも上がり、
137 主に診断を目的とする多くの情報を書き出します。
138 .TP 
139 \fB\-L \-\-license \-V \-\-version\fP
140 ソフトウェアのバージョン、ライセンス、配布条件を表示します。
141 .TP 
142 \fB\-1 (または \-\-fast) から \-9 (または \-\-best)\fP
143 圧縮の場合、ブロックサイズを 100 k, 200 k ..  900 k に設定します。 伸長の場合、何も効果がありません。
144 以下の「メモリ管理」セクションを参照してください。 \-\-fast と \-\-best エイリアスは、 主として GNU gzip
145 との互換性のためにあります。 特に \-\-fast オプションで目に見えて速くなる訳ではありません。 また \-\-best
146 は単にデフォルトの動作を選択するだけです。
147 .TP 
148 \fB\-\-\fP
149 これ以降の引数が、たとえダッシュで始まるものであっても、 ファイル名として扱います。 これにより、ダッシュで始まる名前のファイルを扱うことができます。
150 例を挙げます: bzip2 \-\- \-myfilename
151 .TP 
152 \fB\-\-repetitive\-fast \-\-repetitive\-best\fP
153 これらのフラグは、バージョン 0.9.5 以降では余計なものです。 これらのフラグは、以前のバージョンでソートアルゴリズムの動作を
154 大雑把に制御するために提供されたもので、時々は役立ったものです。 0.9.5
155 以降では、これらのフラグが意味を持たない改良版のアルゴリズムが使われています。
156
157 .SH メモリ管理
158 \fIbzip2\fP はブロック毎に大きなファイルを圧縮します。 ブロックサイズは、最終的な圧縮率と圧縮・伸長に必要なメモリ使用量の両方に影響を及ぼします。
159 フラグ \-1 から \-9 は、それぞれブロックサイズ 100,000 バイトから (デフォルトの) 900,000 バイトを指定します。
160 伸長時には、圧縮に使われたブロックサイズが圧縮ファイルのヘッダから読み込まれ、 \fIbunzip2\fP
161 はファイルを伸長するのにちょうど必要なメモリを確保します。 ブロックサイズは圧縮ファイルに格納されているので、 伸長時にはフラグ \-1 から \-9
162 は意味を持たず無視されます。
163
164 圧縮・伸縮に必要なメモリ使用量 (バイト単位) は、 以下のように推測できます:
165
166        圧縮:   400k + ( 8 x ブロックサイズ )
167
168        伸長:   100k + ( 4 x ブロックサイズ ), または
169                100k + ( 2.5 x ブロックサイズ )
170
171 ブロックサイズを大きくした場合に得られる効果は、 ブロックサイズが大きくなるにつれて急激に減少していきます。 大部分の圧縮は、最初の 200kB から
172 300kB のブロックサイズで作られます。 \fIbzip2\fP をメモリの少ない計算機で使う場合は、 このことを覚えておく価値があります。
173 また、伸長に必要なメモリは、 圧縮時のブロックサイズの選択で決まる点を知っておくことも重要です。
174
175 デフォルトの 900kB ブロックサイズで圧縮されたファイルの場合、 \fIbunzip2\fP は伸長時に約 3700kB のメモリを必要とします。 4MB
176 のメモリの計算機でどんなファイルでも伸長できるようにするため、 \fIbunzip2\fP には、このメモリ量の約半分、約 2300kB
177 を使って伸長を行うオプションがあります。 伸長速度も半分になるので、このオプションは必要な場合にのみ使うべきです。 関連するフラグとして \-s
178 があります。
179
180 一般的には、メモリの制限が許す限り一番大きなブロックサイズを使ってください。 こうすることで圧縮率が最も良くなります。
181 圧縮・伸長の速度は事実上ブロックサイズに影響されません。
182
183 単一ブロックに収まるようなファイルに関しては、重要な点がもう一つあります。 入手するほとんどのファイルは、 大きいブロックサイズを使っています。
184 このファイルのサイズはブロックサイズより小さいので、 実際のメモリ使用量はファイルサイズに比例します。 例えば、20,000 バイト (20kB)
185 のファイルを \-9 フラグで圧縮する場合、 7600kB のメモリが確保されますが、400k + 20000 * 8 = 560kB しか使用しません。
186 同様に、伸長時には 3700kB が確保されますが、 100k + 20000 * 4 = 180 kB しか使用しません。
187
188 様々なブロックサイズに対しての最大メモリ使用量をまとめたテーブルを以下に示します。 カルガリー大学のテキスト圧縮コーパス (14 個のファイル、合計
189 3,141,622 バイト) を圧縮した合計サイズも記載しています。
190 この合計サイズの列を見ると、ブロックサイズによって圧縮がどのように変わるかを知ることができます。
191 この数字は、大きなファイルに対して大きなブロックサイズを使うことの利点を、 控え目にしか示していません。
192 なぜなら、このコーパスは小さめのファイルが多いからです。
193
194             圧縮時の   伸長時の  \-s 伸長時の  コーパスの
195    フラグ    使用量     使用量      使用量      サイズ
196
197      \-1      1200k       500k         350k      914704
198      \-2      2000k       900k         600k      877703
199      \-3      2800k      1300k         850k      860338
200      \-4      3600k      1700k        1100k      846899
201      \-5      4400k      2100k        1350k      845160
202      \-6      5200k      2500k        1600k      838626
203      \-7      6100k      2900k        1850k      834096
204      \-8      6800k      3300k        2100k      828642
205      \-9      7600k      3700k        2350k      828642
206
207 .SH 破損したファイルからのデータ復元
208 \fIbzip2\fP は、通常 900kB のブロックでファイルを圧縮します。 各ブロックは独立に操作されます。 メディアのエラーや転送エラーにより、
209 複数ブロックからなる .bz2 ファイルが破損しても、 ファイルの破損していないブロックからデータを復元できる可能性があります。
210
211 各ブロックの圧縮された表現は、48 ビットのパターンで区切られます。 このパターンにより、妥当な確実性でブロック境界を見つけることができます。
212 各ブロックにはそれぞれの 32 ビット CRC があるので、 破損したブロックは破損していないものと区別できます。
213
214 \fIbzip2recover\fP は簡単なプログラムで、.bz2 ファイルのブロックを探索し、 各ブロックをそれぞれ .bz2
215 ファイルとして書き出します。 ユーザーは、 得られたファイルの完全性を \fIbzip2\fP \-t を使ってテストし、
216 破損していないファイルを伸長できます。
217
218 \fIbzip2recover\fP は、破損したファイルの名前を唯一の引数として受け取り、  "rec00001file.bz2",
219 "rec00002file.bz2", ..., という、抽出されたブロックが入ったファイルをたくさん書き出します。 出力ファイルの名前は、
220 その後の処理でワイルドカードが使えるように設計されています \-\- 例えば、 "bzip2 \-dc rec*file.bz2 >
221 recovered_data" \-\- とすれば、ファイルを正しい順番で処理することができます。
222
223 \fIbzip2recover\fP が使われるのは、大きな .bz2 ファイルに対してがほとんどです。 大きな .bz2
224 ファイルにはブロックが多く含まれているからです。 1 ブロックで構成されるファイルが破損した場合に使っても明らかに無駄です。
225 破損したブロックは復元できないからです。 メディアエラーや転送エラーによる潜在的なデータ損失を少なくしたいなら、
226 小さいブロックサイズで圧縮することを考えた方が良いでしょう。
227
228 .SH 性能に関する注意
229 圧縮のソートフェーズでは、ファイル内の同一の文字列を集めます。 そのため、"aabaabaabaab ..." のように同じシンボルが (数百回)
230 長く繰り返されているファイルは、 通常のものより圧縮が遅くなります。 バージョン 0.9.5 以降では、
231 それ以前のバージョンに比べると、この点がかなり良くなっています。 圧縮時間の最も悪い場合と平均の場合の比率は、10:1 の範囲です。
232 以前のバージョンでは、この比率は 100:1 でした。 もし見てみたいなら、\-vvvv オプションを使って、 詳細な圧縮過程の進行を見ることができます。
233
234 伸長速度は、この現象に影響されません。
235
236 \fIbzip2\fP は通常、操作のために数メガバイトのメモリを確保し、 確保されたメモリ全体にわたってかなりランダムなアクセスで変更を行います。
237 これは、「圧縮・伸長の両方の性能は、 キャッシュミスが起こった場合に計算機が対応する速度に大きく依存する」 ということを意味します。
238 そのため、キャッシュミスの割合を減らすためのちょっとしたコードの変更が、 非常に大きな性能の向上をもたらしたのを見たことがあります。 \fIbzip2\fP
239 は、非常に大きなキャッシュを持った計算機で、 最も良い性能を発揮すると考えられます。
240
241 .SH 警告
242 I/O エラーのメッセージは、それほど役立たちません。 \fIbzip2\fP は、できるだけ I/O エラーを検知してきれいに終了しようとします。
243 しかし、何が問題なのかの詳細は、時としてかなり誤解を招きやすいものになることもあります。
244
245 この man ページは、バージョン 1.0.8 の \fIbzip2\fP について述べています。 このバージョンで生成された圧縮データは、
246 以前のパブリックリリースであるバージョン 0.1pl2, 0.9.0, 0.9.5, 1.0.0, 1.0.1, 1.0.2 とそれ以降に対して、
247 前方互換性と後方互換性があります。 ただし、次のような例外があります: 0.9.0 以降では複数のファイルを連結して圧縮したファイルを伸長できますが、
248 0.1pl2 では伸長できず、ストリームの最初にあるファイルを伸長した後に停止します。
249
250 1.0.2 より前の \fIbzip2recover\fP は、圧縮ファイルでのビット位置を表現するために、 32 ビット整数を使っていました。そのため
251 512MB 以上の圧縮ファイルを扱えませんでした。 バージョン 1.0.2 以降では、 64 ビット整数をサポート可能なプラットフォーム (GNU
252 がサポートするターゲットと Windows) では、 64 ビット整数を使用します。 この制限の有無について bzip2recover
253 がビルドされているかを確認するには、 bzip2recover を引数なしで実行してください。 少なくとも MaybeUInt64 を符号なし 64
254 ビット整数型に設定して再コンパイルすることにより、 制限のないバージョンをビルドすることができます。
255
256
257
258 .SH 作者
259 Julian Seward, jseward@acm.org.
260
261 https://sourceware.org/bzip2/
262
263 \fIbzip2\fP に含まれているアイデアは、(少なくとも) 以下の方々のおかげです:
264 Michael Burrows, David Wheeler (ブロックソート変換),
265 David Wheeler (Huffman 符号化についても),
266 Peter Fenwick (オリジナルの \fIbzip\fP における構造符号化モデル、そして多くの改良),
267 Alistair Moffat, Radford Neal, Ian Witten (オリジナルの \fIbzip\fP における算術符号化)。
268 私は、彼らの助け、サポート、助言に対して感謝しています。
269 ドキュメントのソースの場所については、ソース配布の中のマニュアルを参照してください。
270 Christian von Roques は、圧縮速度の向上のために、
271 より速いソートアルゴリズムを探すことを勧めてくれました。
272 Bela Lubkin は、圧縮速度が最も遅い場合の改良を勧めてくれました。
273 Donna Robinson はドキュメントの XML 化をしてくれました。
274 bz* スクリプトは GNU gzip のものに由来しています。
275 多くの方々がパッチを送り、移植性の問題について助けてくれました。
276 また、計算機を貸してくれたり、アドバイスをしてくれた人達もいました。
277 これらは全て助けになりました。