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GNU_cpio: Generate draft and release files from po4a.
authorAkihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
Sat, 2 Jun 2012 15:13:13 +0000 (00:13 +0900)
committerAkihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
Sat, 2 Jun 2012 15:13:13 +0000 (00:13 +0900)
manual/GNU_cpio/draft/man1/cpio.1 [new file with mode: 0644]
manual/GNU_cpio/draft/man1/mt.1
manual/GNU_cpio/release/man1/cpio.1
manual/GNU_cpio/release/man1/mt.1

diff --git a/manual/GNU_cpio/draft/man1/cpio.1 b/manual/GNU_cpio/draft/man1/cpio.1
new file mode 100644 (file)
index 0000000..1f7380c
--- /dev/null
@@ -0,0 +1,246 @@
+.\" -*- nroff -*-
+.\"*******************************************************************
+.\"
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
+.\"
+.\"*******************************************************************
+.\"
+.\" About Japanese translation
+.\" The original version was contributed to Linux JM Project
+.\"   by NetBSD jman Project, 1998-02-18.
+.\" Update 2012-06-02, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
+.\"
+.TH CPIO 1L   
+.SH 名前
+cpio \- アーカイブファイルへのファイルのコピーや、アーカイブファイルからファイルへのコピーを行う
+.SH 書式
+\fBcpio\fP {\-o|\-\-create} [\-0acvABLV] [\-C bytes] [\-H format] [\-M message] [\-O
+[[user@]host:]archive] [\-F [[user@]host:]archive]
+[\-\-file=[[user@]host:]archive] [\-\-format=format] [\-\-message=message]
+[\-\-null] [\-\-reset\-access\-time] [\-\-verbose] [\-\-dot] [\-\-append]
+[\-\-block\-size=blocks] [\-\-dereference] [\-\-io\-size=bytes] [\-\-quiet]
+[\-\-force\-local] [\-\-help] [\-\-version] < name\-list [> archive]
+
+\fBcpio\fP {\-i|\-\-extract} [\-bcdfmnrtsuvBSV] [\-C bytes] [\-E file] [\-H format]
+[\-M message] [\-R [user][:.][group]] [\-I [[user@]host:]archive] [\-F
+[[user@]host:]archive] [\-\-file=[[user@]host:]archive] [\-\-make\-directories]
+[\-\-nonmatching] [\-\-preserve\-modification\-time] [\-\-numeric\-uid\-gid]
+[\-\-rename] [\-\-list] [\-\-swap\-bytes] [\-\-swap] [\-\-dot] [\-\-unconditional]
+[\-\-verbose] [\-\-block\-size=blocks] [\-\-swap\-halfwords] [\-\-io\-size=bytes]
+[\-\-pattern\-file=file] [\-\-format=format] [\-\-owner=[user][:.][group]]
+[\-\-no\-preserve\-owner] [\-\-message=message] [\-\-force\-local]
+[\-\-no\-absolute\-filenames] [\-\-sparse] [\-\-only\-verify\-crc] [\-\-quiet] [\-\-help]
+[\-\-version] [pattern...] [< archive]
+
+\fBcpio\fP {\-p|\-\-pass\-through} [\-0adlmuvLV] [\-R [user][:.][group]] [\-\-null]
+[\-\-reset\-access\-time] [\-\-make\-directories] [\-\-link] [\-\-quiet]
+[\-\-preserve\-modification\-time] [\-\-unconditional] [\-\-verbose] [\-\-dot]
+[\-\-dereference] [\-\-owner=[user][:.][group]] [\-\-no\-preserve\-owner] [\-\-sparse]
+[\-\-help] [\-\-version] destination\-directory < name\-list
+.SH 説明
+本マニュアルは、GNU 版の \fBcpio\fP について説明します。 \fBcpio\fP は、cpio 形式もしくは tar
+形式のアーカイブファイルに格納されたファイルを取り出したり、その逆を行ったりします。アーカイブファイルの中には、ファ
+イルそのものの情報の他に、それら個々のファイルについての所有者や属性その他の情報も格納されています。アーカイブファイルは、ディスク上のファイルでも、テープ上に格納してあっても、もしくはパイプであっても構いません。
+\fBcpio\fP は、3つの操作モードを持っています。
+.PP
+コピーアウトモードでは、 \fBcpio\fP はファイルをアーカイブファイルにコピーします。 \fBcpio\fP
+は、標準入力からファイル名のリストを1行ずつ読み込み、標準出力にそのファイルのアーカイブを書き出します。ファイルリストの作成には、 \fBfind\fP
+コマンドが多く使われます。 \fBfind\fP コマンドに、\-depth
+オプションを付加してやって、ディレクトリの属性によって読み込み不可であったり、検索が出来なかったりする問題を最小限に抑えるようにして下さい。
+.PP
+コピーインモードでは、 \fBcpio\fP
+はファイルをアーカイブファイル、もしくはアーカイブの内容のリストからコピーします。cpioは、アーカイブを標準入力から読み込みます。オプションでないコマンドラインの引数は、すべてシェルによって展開される文字列として解釈されます。これは、アーカイブ内のファイル名が、この文字列によって指定されるパターンにマッチする場合にのみそのファイルを展開することを意味します。また、シェルでの解釈にかかわらず、ファイル名の先頭に
+`.' を含む場 合には、パターンの最初にワイルドカードがある場合にパターン一致します。そして、ファイル名に `/'
+を含む場合にも、ワイルドカードによる一致が期待 できます。パターンが指定されない場合には、全てのファイルが展開対象となります。
+.PP
+コピーパスモードでは、 \fBcpio\fP
+はファイルをあるディレクトリから別のディレクトリにコピーします。実際には、アーカイブファイルを用いて、コピーアウトモードとコピーインモードを組み合わせて実行するような形になります。
+cpioは、コピーするファイルリストを標準入力から受けとります。これらのファイルのコピー先のディレクトリについては、オプション以外の引数で与えられ
+ます。
+.PP
+\fBcpio\fP は、 binary, old ASCII, new ASCII, crc, HPUX binary, HPUX old ASCII,
+old tar, POSIX.1 tar の各形式のアーカイブフォーマットをサポートします。 binary
+フォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でアーカイブフォー マットが異なるため、ほとんど使われません。 old ASCII
+フォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でのアーカイブの互換性は保たれますが、65536 個を超える i\-node
+を備えるシステムで使われることが想定されてません。 new ASCII
+フォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でのアーカイブの互換性は保たれます。old ASCII
+フォーマットのように、ファイルシステムのサイズの制限はありませんが、全てのバージョンの \fBcpio\fP
+でこの形式がサポートされているわけではありません。現状でこのフォーマットをサポートする \fBcpio\fP は、GNU cpio と SVR4 の cpio
+のみです。 crc フォーマットは、new ASCII フォーマットと似てますが、アーカイブ作成時に \fBcpio\fP
+が各ファイルについてチェックサムを計算し、アーカイブ内に含めるところが異なります。このチェックサムは、アーカイブからファイルを取り出す時の検証に使用されます。
+HPUX フォーマットは、デバイスファイルを格納する形式が他の cpio と異なる HPUX の cpio 形式との互換性を持たせるために存在します。
+.PP
+tar フォーマットは、 \fBtar\fP との互換性を持たせるために存在します。tar フォーマットでは、アーカイブされるファイル名としては、100
+文字を超えるものは使えません。そして、ブロックデバイス特殊ファイルやキャラクタデバイス特殊ファイルをアーカイブすることも出来ません。 POSIX.1
+tar フォーマットは、アーカイブされるファイル名としては、255文字を超えるものは使えません (ちょうどその場所に "/"
+が含まれる場合は除きます)。
+.PP
+デフォルトでは、 \fBcpio\fP は、古い \fBcpio\fP
+との互換性を確保するためにバイナリフォーマットアーカイブを作成します。アーカイブを展開する場合には、 \fBcpio\fP
+は自動的に、読み込まれたアーカイブの種類、そして異なるバイトオーダのマシンで作成されたかどうかを判断します。
+.PP
+ある \fBcpio\fP のオプションは、操作モードを指定します。どのオプションがどのモードに対応するかについては、書式のセクションを見て下さい。
+.SS オプション
+.TP 
+\fI\-0, \-\-null\fP
+コピーアウトおよびコピーパスモードにおいて、改行のかわりにヌル文字で終了するファイル名のリストを、読み込みます。これは、改行を含むファイル名を持つファイルをアーカイブできるようにするためです。
+GNU \fBfind\fP を使うことで、ヌル文字で終了するファイル名のリストを生成することが出来ます。
+.TP 
+\fI\-a, \-\-reset\-access\-time\fP
+ファイルを読み込んだ後に、それらのファイルのアクセス時刻を元に戻します。これにより、これらのファイルがその時点でアクセスされていないように見せることができます。
+.TP 
+\fI\-A, \-\-append\fP
+すでに存在するアーカイブファイルに追加書き込みをします。コピーアウトモードでのみ機能します。本オプションを使うためには、  \fI\-O\fP もしくは
+\fI\-F (\-\-file)\fP オプションで指定するアーカイブファイルがディスク上に存在する必要 があります。
+.TP 
+\fI\-b, \-\-swap\fP
+コピーインモードにおいて、データ中の 1 ワード (32ビット) データの上下 16 ビットを入れ換え、1 ハーフワード (16ビット) の上下 8
+ビットを入れ換えます。本オプショ ンは \fI\-sS\fP と同等です。 本オプションは、ビッグエンディアンマシンとリトルエンディアンのマシンの間で 32
+ビット整数を変換するために用います。
+.TP 
+\fI\-B\fP
+I/O ブロックサイズを 5120 バイトに設定します。ブロックサイズの初期値は 512 バイト です。
+.TP 
+\fI\-\-block\-size=BLOCK\-SIZE\fP
+I/O ブロックサイズを BLOCK\-SIZE * 512 バイトに設定します。
+.TP 
+\fI\-c\fP
+アーカイブ形式として old portable (old ASCII) フォーマットを用います。
+.TP 
+\fI\-C IO\-SIZE, \-\-io\-size=IO\-SIZE\fP
+I/O ブロックサイズを IO\-SIZE バイトに設定します。
+.TP 
+\fI\-d, \-\-make\-directories\fP
+必要に応じてディレクトリを作成します。
+.TP 
+\fI\-E FILE, \-\-pattern\-file=FILE\fP
+コピーインモードにおいて、展開もしくはリスト表示するファイルを指定するパターンをファイル FILE から読み出します。 FILE の各行は、
+\fBcpio\fP のオプション以外の引き数として扱われます。
+.TP 
+\fI\-f, \-\-nonmatching\fP
+指定されたパターンのいずれにも一致しないファイルのみコピーします。
+.TP 
+\fI\-F, \-\-file=archive\fP
+標準入力や標準出力のかわりに、指定されたアーカイブファイルを用います。他のマシンのテープドライブをアーカイブファイルとして扱う場合には、
+`HOSTNAME:' で始まるファイル名を使用して下さい。
+リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合 (通常は、そのユーザーの `~/.rhosts'
+ファイルにエントリがある場合が多い)、ホスト名の前にユーザ名と `@' を置くことで、そのユーザでリモートのテープドライブにアクセスできます。
+.TP 
+\fI\-\-force\-local\fP
+\fI\-F\fP, \fI\-I\fP, \fI\-O\fP
+オプションを用いる際に、ファイル名がコロン文字を含んでいたとしてもファイル名をローカルファイル名とみなします。通常、コロン文字は、リモートホスト名を示すのに使用されます。
+.TP 
+\fI\-H FORMAT, \-\-format=FORMAT\fP
+アーカイブフォーマットとして FORMAT を使用します。FORMAT
+に指定出来る文字列を以下に示します。これらの名前は、すべて大文字の場合でも認識されます。コピーインモードでは、入力ファイルの内容から自動的に判定されたアーカイブフォーマットがデフォルトのフォーマットとなります。コピーインモードではデフォルトは
+"bin" フォーマットです。
+.RS
+.IP bin
+binary フォーマットです。ほとんど使われません。
+.IP odc
+old ASCII フォーマットです (POSIX.1 portable フォーマット、old portable フォーマットとも呼ばれます)。
+.IP newc
+new ASCII フォーマットです (SVR4 portable フォーマット、new portable フォーマットとも呼ばれます)。 65536
+個を越える i\-node を持つファイルシステムに対応しています。
+.IP crc
+チェックサム付きの new portable フォーマット (SVR4 portable フォーマット) です
+(crc フォーマットとも呼ばれます)。
+.IP tar
+old tar フォーマットです。
+.IP ustar
+POSIX.1 tar フォーマットです。 GNU \fBtar\fP アーカイブも取り扱うことが出来ます。 POSIX.1 tar と GNU tar
+は、よく似ていますが、同じではありません。
+.IP hpbin
+HPUX の cpio で使用された、古い binary フォーマットです。 (他の cpio とは異なる形式でデバイスファイルを保存します)。
+.IP hpodc
+HPUX の cpio で使用されている portable フォーマットです (他の cpio とは異 なる形式でデバイスファイルを保存します)。
+.RE
+.TP 
+\fI\-i, \-\-extract\fP
+コピーインモードで動作させます。
+.TP 
+\fI\-I archive\fP
+標準入力のかわりに、指定されたアーカイブファイルを用います。他のマシンのテープドライブをアーカイブファイルとして扱う場合には、 `HOSTNAME:'
+で始まるファイル名を使用して下さい。リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合 (通常は、そのユーザーの `~/.rhosts'
+ファイルにエントリがある場合が多い)、ホスト名の前にユーザ名と `@' を置くことで、そのユーザでリモートのテープドライブにアクセスできます。
+.TP 
+\fI\-k\fP
+無視されます。他のバージョンの \fBcpio\fP との互換性を保つためにのみ存在します。
+.TP 
+\fI\-l, \-\-link\fP
+可能な限り、ファイルをコピーする代わりにリンクを作成します。
+.TP 
+\fI\-L, \-\-dereference\fP
+シンボリックリンクを展開します (シンボリックリンク自身をコピーする代わりに、シンボリックリンクファイルが指すファイルをコピーします)。
+.TP 
+\fI\-m, \-\-preserve\-modification\-time\fP
+ファイルの作成時に、ファイルの元の更新時刻を保持します。
+.TP 
+\fI\-M MESSAGE, \-\-message=MESSAGE\fP
+バックアップ媒体 (テープやフロッピーディスクなど) のボリュームの終端まで到達した場合に、指定された MESSAGE
+を出力し、ユーザに新しい媒体を挿入するように指示を出します。 MESSAGE に文字列 "%d" が含まれる場合には、 "%d"
+は現在のボリューム番号に置き換えられます (ボリューム番号は 1 から始まります)。
+.TP 
+\fI\-n, \-\-numeric\-uid\-gid\fP
+詳細モードで内容のリストを表示する場合に、UID と GID を、名前に変換せずに数字で表示します。
+.TP 
+\fI\-\-no\-absolute\-filenames\fP
+In copy\-in mode, create all files relative to the current directory, even if
+they have an absolute file name in the archive.
+.TP 
+\fI\-\-no\-preserve\-owner\fP
+コピーインモードとコピーパスモードにおいて、ファイルの所有者を変更しません。展開後のファイルの所有者は、ファイルの展開を行ったユーザとなります。スーパユーザ以外のユーザが使用する場合には、デフォルトでこのオプションが有効になります。これは
+System V のユーザが間違ってファイルの所有権を手放さないようにするためです。
+.TP 
+\fI\-o, \-\-create\fP
+コピーアウトモードで動作させます。
+.TP 
+\fI\-O archive\fP
+標準出力のかわりに、指定されたアーカイブファイルを用います。他のマシンのテープドライブをアーカイブファイルとして扱う場合には、 `HOSTNAME:'
+で始まるファイル名を使用して下さい。リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合 (通常は、そのユーザーの `~/.rhosts'
+ファイルにエントリがある場合が多い)、ホスト名の前にユーザ名と `@' を置くことで、そのユーザでリモートのテープドライブにアクセスできます。
+.TP 
+\fI\-\-only\-verify\-crc\fP
+When reading a CRC format archive in copy\-in mode, only verify the CRC's of
+each file in the archive, don't actually extract the files.
+.TP 
+\fI\-p, \-\-pass\-through\fP
+コピーパスモードで動作させます。
+.TP 
+\fI\-\-quiet\fP
+Do not print the number of blocks copied.
+.TP 
+\fI\-r, \-\-rename\fP
+対話的にファイル名を変更します。
+.TP 
+\fI\-R [user][:.][group], \-\-owner [user][:.][group]\fP
+コピーアウトモードとコピーパスモードにおいて、全ての生成ファイルの所有権を指定したユーザやグループに設定します。ユーザとグループのどちらか一方、もしくは両方を指定する必要があります。グループの指定ないで区切り文字
+":" や "."
+が指定された場合には、ユーザのログイングループがグループとして設定されます。スーパーユーザだけがファイルの所有権を変更することができます。
+.TP 
+\fI\-\-sparse\fP
+In copy\-out and copy\-pass modes, write files with large blocks of zeros as
+sparse files.
+.TP 
+\fI\-s, \-\-swap\-bytes\fP
+コピーインモードにおいて、ファイル中のデータの 16 ビットの上位 8 ビットと下位 8 ビットを入れ換えます。
+.TP 
+\fI\-S, \-\-swap\-halfwords\fP
+コピーインモードにおいて、ファイル中のデータのワード (32 ビット) の上位 16 ビットと下位 16 ビットを入れ換えます。
+.TP 
+\fI\-t, \-\-list\fP
+入力の内容一覧を出力します。
+.TP 
+\fI\-u, \-\-unconditional\fP
+新しいファイルを古いファイルで置き換えるかどうかを問い合わせることなく、全てのファイルを上書きします。
+.TP 
+\fI\-v, \-\-verbose\fP
+処理されたファイル名を表示します、 \fI\-t\fP オプションが同時に指定された場合には `ls \-l' 形式の表示を行います。ustar
+フォーマットのアーカイブの詳細表示では、アーカイブ中のローカルシステムに存在しないユーザ名、グループ名は、アーカイブ内に格納された UID および
+GID の値に対応するローカル上のユーザ名、グループ名に置き換えて表示されます。
+.TP 
+\fI\-V \-\-dot\fP
+各ファイルを処理するごとに、"."を表示します。
+.TP 
+\fI\-\-version\fP
+\fBcpio\fP のプログラムバージョンを表示して終了します。
index ff6dd73..b7c557e 100644 (file)
-.\"   Copyright (C) 1994-1999 Free Software Foundation, Inc.
+.\" -*- nroff -*-
+.\"*******************************************************************
 .\"
-.\"   Permission is granted to make and distribute verbatim copies of
-.\"this
-.\"manual provided the copyright notice and this permission notice are
-.\"preserved on all copies.
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
 .\"
-.\"   Permission is granted to copy and distribute modified versions of
-.\"this manual under the conditions for verbatim copying, provided that
-.\"the entire resulting derived work is distributed under the terms of a
-.\"permission notice identical to this one.
-.\"
-.\"   Permission is granted to copy and distribute translations of this
-.\"manual into another language, under the above conditions for modified
-.\"versions, except that this permission notice may be stated in a
-.\"translation approved by the Foundation.
+.\"*******************************************************************
 .\"
 .\" Japanese Version Copyright (c) 2000 Yuichi SATO
+.\" Japanese Version Copyright (c) 2012 Akihiro MOTOKI
 .\"         all rights reserved.                                               
-.\" Translated Tue Jun  6 09:01:51 JST 2000
-.\"         by Yuichi SATO <sato@complex.eng.hokudai.ac.jp>
-.\"
-.\"WORD:       archive                 アーカイブ
-.\"WORD:       character special file  キャラクタースペシャルファイル
-.\"WORD:       device                  デバイス
-.\"WORD:       operation               操作
-.\"WORD:       unique                  他と重ならない
+.\" Translated 2000-06-06, Yuichi SATO <sato@complex.eng.hokudai.ac.jp>
+.\" Updated 2012-06-02, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
 .\"
-.TH MT 1L \" -*- nroff -*-
-.\"O .SH NAME
+.TH MT 1L   
 .SH 名前
-.\"O mt \- control magnetic tape drive operation
 mt \- 磁気テープドライブの操作を制御する
-.\"O .SH SYNOPSIS
 .SH 書式
-.B mt
-[\-V] [\-f device] [\-\-file=device] [\-\-version]
-operation [count]
-.\"O .SH DESCRIPTION
+\fBmt\fP [\-V] [\-f device] [\-\-file=device] [\-\-version] operation [count]
 .SH 説明
-.\"O This manual page
-.\"O documents the GNU version of
-.\"O .BR mt .
-.\"O .B mt
-.\"O performs the given
-.\"O .IR operation ,
-.\"O which must be one of the tape operations listed below, on a tape
-.\"O drive.
-このマニュアルページは GNU 版の
-.B mt
-について説明している。
-.B mt
-はテープドライブに対して、指示された操作
-.I operation 
-を行う。
-この操作は、以下に列挙されているテープ操作のうちの
-いずれか一つでなければならない。
+このマニュアルページは GNU 版の \fBmt\fP について説明している。 \fBmt\fP はテープドライブに対して、指示された操作 \fIoperation\fP
+を行う。 この操作は、以下に列挙されているテープ操作のうちのいずれかでなければならない。
 .PP
-.\"O The default tape device to operate on is taken from the file
-.\"O .I /usr/include/sys/mtio.h
-.\"O when
-.\"O .B mt
-.\"O is compiled.  It can be overridden by giving a device file name in
-.\"O the environment variable
-.\"O .BR TAPE
-.\"O or by a command line option (see below), which also overrides the
-.\"O environment variable.
-デフォルトで操作対象となるテープデバイスは、
-.B mt
-がコンパイルされたとき、ファイル
-.I /usr/include/sys/mtio.h
-から選ばれる。
-デバイスファイル名を環境変数
-.BR TAPE
-で指示したり、コマンドラインオプション (下記参照) を用いれば、
-これを変更することができる。
-コマンドラインオプションは環境変数より優先される。
+デフォルトで操作対象となるテープデバイスは、 \fBmt\fP がコンパイルされる際にファイル \fI/usr/include/sys/mtio.h\fP
+から取得される。環境変数 \fBTAPE\fP でデバイスファイル名を指定したり、コマンドラインオプション (下記参照)
+を使うことで、これを変更することができる。コマンドラインオプションは環境変数より優先される。
 .PP
-.\"O The device must be either a character special file or a
-.\"O remote tape drive.  To use a tape drive on another machine as the
-.\"O archive, use a filename that starts with `HOSTNAME:'.  The
-.\"O hostname can be preceded by a username and an `@' to access the remote
-.\"O tape drive as that user, if you have permission to do so (typically an
-.\"O entry in that user's `~/.rhosts' file).
-デバイスはキャラクタースペシャルファイル、またはリモートテープドライブで
-なければならない。
-他の計算機上のテープドライブをアーカイブとして使うには、`HOSTNAME:' で
-始まるファイル名を使うこと。
-リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合
-(一般には、そのユーザーの `~/.rhosts' ファイルにエントリがある場合)、
-ホスト名の前に「ユーザー名 + `@'」をつけることができる。
+デバイスは、キャラクタースペシャルファイルか、リモートテープドライブでなければならない。他のマシンののテープドライブをアーカイブとして使うには、`HOSTNAME:'
+で始まるファイル名を使うこと。リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合 (通常は、そのユーザーの `~/.rhosts'
+ファイルにエントリがある場合が多い)、ホスト名の前にユーザ名と `@' を置くことで、そのユーザでリモートのテープドライブにアクセスできる。
 .PP
-.\"O The available operations are listed below.  Unique abbreviations are
-.\"O accepted.  Not all operations are available on all systems, or work on
-.\"O all types of tape drives.
-.\"O Some operations optionally take a repeat count, which can be given
-.\"O after the operation name and defaults to 1.
-可能な操作を以下に列挙する。
-他と重ならない省略形も使える。
-あらゆるシステムとあらゆるタイプのテープドライブで、
-すべての操作が可能であるとは限らない。
-オプションとして繰り返し回数をとる操作もある。
-回数は操作名の後に指定でき、デフォルトは 1 回である。
+指定できる操作を以下のリストに示す。他の操作と重ならない範囲で省略形も使える。あらゆるシステムとあらゆるタイプのテープドライブで、すべての操作が可能であるとは限らない。オプションとして繰り返し回数を指定できる操作もある。回数は操作名の後に指定でき、デフォルトは
+1 回である。
 .IP "eof, weof"
-.\"O Write
-.\"O .I count
-.\"O EOF marks at current position.
-現在の位置に
-.I count
-で指定された数の EOF マークを書き込む。
+現在の位置に \fIcount\fP で指定された数の EOF マークを書き込む。
 .IP fsf
-.\"O Forward space
-.\"O .I count
-.\"O files.
-.\"O The tape is positioned on the first block of the next file.
-.I count
-で指定された数のファイル分だけ進める。
-テープの位置は次のファイルの第 1 ブロックになる。
+\fIcount\fP で指定された数のファイル分だけ進める。 テープの位置は次のファイルの第 1 ブロックになる。
 .IP bsf
-.\"O Backward space
-.\"O .I count
-.\"O files.
-.\"O The tape is positioned on the first block of the next file.
-.I count
-で指定された数のファイル分だけ戻す。
-テープの位置は次のファイルの第 1 ブロックになる。
+\fIcount\fP で指定された数のファイル分だけ戻す。 テープの位置は次のファイルの第 1 ブロックになる。
 .IP fsr
-.\"O Forward space
-.\"O .I count
-.\"O records.
-.I count
-で指定された数のレコード分だけ進める。
+\fIcount\fP で指定された数のレコード分だけ進める。
 .IP bsr
-.\"O Backward space
-.\"O .I count
-.\"O records.
-.I count
-で指定された数のレコード分だけ戻す。
+\fIcount\fP で指定された数のレコード分だけ戻す。
 .IP bsfm
-.\"O Backward space
-.\"O .I count
-.\"O file marks.
-.\"O The tape is positioned on the beginning-of-the-tape side of
-.\"O the file mark.
-.I count
-で指定された数のファイルマーク分だけ戻す。
-テープの位置はファイルマークのテープ先頭側になる。
+\fIcount\fP で指定された数のファイルマーク分だけ戻す。 テープの位置はファイルマークのテープ先頭側になる。
 .IP fsfm
-.\"O Forward space
-.\"O .I count
-.\"O file marks.
-.\"O The tape is positioned on the beginning-of-the-tape side of
-.\"O the file mark.
-.I count
-で指定された数のファイルマーク分だけ進める。
-テープの位置はファイルマークのテープ先頭側になる。
+\fIcount\fP で指定された数のファイルマーク分だけ進める。 テープの位置はファイルマークのテープ先頭側になる。
 .IP asf
-.\"O Absolute space to file number
-.\"O .IR count .
-.\"O Equivalent to rewind followed by fsf
-.\"O .IR count .
-絶対ファイル番号
-.I count
-に進める。
-巻き戻してから fst
-.I count
-とした場合と同じ。 
+絶対ファイル番号 \fIcount\fP に進める。 巻き戻してから fsf \fIcount\fP とした場合と同じ。
 .IP seek
-.\"O Seek to block number
-.\"O .IR count .
-ブロック番号
-.I count 
-に進める。
+ブロック番号 \fIcount\fP に進める。
 .IP eom
-.\"O Space to the end of the recorded media on the tape
-.\"O (for appending files onto tapes).
-(テープにファイルを追加するために) テープ上の
-記録済み領域の末尾に移動する。
+(テープにファイルを追加するために) テープ上の記録済み領域の末尾に移動する。
 .IP rewind
-.\"O Rewind the tape.
 テープを巻き戻す。
 .IP "offline, rewoffl"
-.\"O Rewind the tape and, if applicable, unload the tape.
-テープを巻き戻し、もし可能ならアンロードする。
+テープを巻き戻し、可能であればアンロードする。
 .IP status
-.\"O Print status information about the tape unit.
 テープユニットの状態についての情報を表示する。
 .IP retension
-.\"O Rewind the tape, then wind it to the end of the reel,
-.\"O then rewind it again.
-テープを巻き戻した後、リールの最後まで進め、
-さらにもう一度巻き戻す。
+テープを巻き戻した後、リールの最後まで進め、 さらにもう一度巻き戻す。
 .IP erase
-.\"O Erase the tape.
 テープを消去する。
 .PP
-.\"O .B mt
-.\"O exits with a status of 0 if the operation succeeded, 1 if the
-.\"O operation or device name given was invalid, or 2 if the operation
-.\"O failed.
-.B mt
-は操作が成功した場合、状態 0 で終了する。
-指示された操作またはデバイス名が無効な場合、状態 1 で終了する。
-操作が失敗した場合、状態 2 で終了する。
-.\"O .SS OPTIONS
+\fBmt\fP は操作が成功した場合、状態 0 で終了する。 指示された操作またはデバイス名が無効な場合、状態 1 で終了する。 操作が失敗した場合、状態
+2 で終了する。
 .SS オプション
-.TP
-.I "\-f, \-\-file=device"
-.\"O Use
-.\"O .I device
-.\"O as the file name of the tape drive to operate on.
-.\"O To use a
-.\"O tape drive on another machine, use a filename that
-.\"O starts with `HOSTNAME:'.  The hostname can be preceded by a
-.\"O username and an `@' to access the remote tape drive as that user, if
-.\"O you have permission to do so (typically an entry in that user's
-.\"O `~/.rhosts' file).
-操作するテープドライブを、ファイル名が
-.I device
-のものにする。
-他の計算機上のテープドライブを使うには、
-`HOSTNAME:' で始まるファイル名を使うこと。
-リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合
-(一般には、そのユーザーの `~/.rhosts' ファイルにエントリがある場合)、
-ホスト名の前に「ユーザー名 + `@'」をつけることができる。
-.TP
-.I "\-V, \-\-version"
-.\"O Print the version number of
-.\"O .BR mt .
-.B mt
-のバージョン番号を表示する。
-
-
+.TP 
+\fI\-f, \-\-file=device\fP
+ファイル名が \fIdevice\fP のテープドライブを操作対象とする。他のマシンののテープドライブをアーカイブとして使うには、`HOSTNAME:'
+で始まるファイル名を使うこと。リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合 (通常は、そのユーザーの `~/.rhosts'
+ファイルにエントリがある場合が多い)、ホスト名の前にユーザ名と `@' を置くことで、そのユーザでリモートのテープドライブにアクセスできる。
+.TP 
+\fI\-V, \-\-version\fP
+\fBmt\fP のバージョン番号を表示する。
index cb34eeb..1f7380c 100644 (file)
-.TH CPIO 1L \" -*- nroff -*-
-.SH 名称
-cpio \- アーカイブファイルへのファイルのコピーや、アーカイブファイルからファイルへのコピーをおこなう
+.\" -*- nroff -*-
+.\"*******************************************************************
+.\"
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
+.\"
+.\"*******************************************************************
+.\"
+.\" About Japanese translation
+.\" The original version was contributed to Linux JM Project
+.\"   by NetBSD jman Project, 1998-02-18.
+.\" Update 2012-06-02, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
+.\"
+.TH CPIO 1L   
+.SH 名前
+cpio \- アーカイブファイルへのファイルのコピーや、アーカイブファイルからファイルへのコピーを行う
 .SH 書式
-.B cpio
-{\-o|\-\-create} [\-0acvABLV] [\-C bytes] [\-H format] [\-M message]
-[\-O [[user@]host:]archive] [\-F [[user@]host:]archive]
+\fBcpio\fP {\-o|\-\-create} [\-0acvABLV] [\-C bytes] [\-H format] [\-M message] [\-O
+[[user@]host:]archive] [\-F [[user@]host:]archive]
 [\-\-file=[[user@]host:]archive] [\-\-format=format] [\-\-message=message]
-[\-\-null] [\-\-reset-access-time] [\-\-verbose] [\-\-dot] [\-\-append]
-[\-\-block-size=blocks] [\-\-dereference] [\-\-io-size=bytes]
-[\-\-help] [\-\-version] < name-list [> archive]
+[\-\-null] [\-\-reset\-access\-time] [\-\-verbose] [\-\-dot] [\-\-append]
+[\-\-block\-size=blocks] [\-\-dereference] [\-\-io\-size=bytes] [\-\-quiet]
+[\-\-force\-local] [\-\-help] [\-\-version] < name\-list [> archive]
 
-.B cpio
-{\-i|\-\-extract} [\-bcdfmnrtsuvBSV] [\-C bytes] [\-E file] [\-H format]
-[\-M message] [\-R [user][:.][group]] [\-I [[user@]host:]archive]
-[\-F [[user@]host:]archive] [\-\-file=[[user@]host:]archive]
-[\-\-make-directories] [\-\-nonmatching] [\-\-preserve-modification-time]
-[\-\-numeric-uid-gid] [\-\-rename] [\-\-list] [\-\-swap-bytes] [\-\-swap] [\-\-dot]
-[\-\-unconditional] [\-\-verbose] [\-\-block-size=blocks] [\-\-swap-halfwords]
-[\-\-io-size=bytes] [\-\-pattern-file=file] [\-\-format=format]
-[\-\-owner=[user][:.][group]] [\-\-no-preserve-owner] [\-\-message=message]
-[\-\-help] [\-\-version] [pattern...] [< archive]
+\fBcpio\fP {\-i|\-\-extract} [\-bcdfmnrtsuvBSV] [\-C bytes] [\-E file] [\-H format]
+[\-M message] [\-R [user][:.][group]] [\-I [[user@]host:]archive] [\-F
+[[user@]host:]archive] [\-\-file=[[user@]host:]archive] [\-\-make\-directories]
+[\-\-nonmatching] [\-\-preserve\-modification\-time] [\-\-numeric\-uid\-gid]
+[\-\-rename] [\-\-list] [\-\-swap\-bytes] [\-\-swap] [\-\-dot] [\-\-unconditional]
+[\-\-verbose] [\-\-block\-size=blocks] [\-\-swap\-halfwords] [\-\-io\-size=bytes]
+[\-\-pattern\-file=file] [\-\-format=format] [\-\-owner=[user][:.][group]]
+[\-\-no\-preserve\-owner] [\-\-message=message] [\-\-force\-local]
+[\-\-no\-absolute\-filenames] [\-\-sparse] [\-\-only\-verify\-crc] [\-\-quiet] [\-\-help]
+[\-\-version] [pattern...] [< archive]
 
-.B cpio
-{\-p|\-\-pass-through} [\-0adlmuvLV] [\-R [user][:.][group]]
-[\-\-null] [\-\-reset-access-time] [\-\-make-directories] [\-\-link]
-[\-\-preserve-modification-time] [\-\-unconditional] [\-\-verbose] [\-\-dot]
-[\-\-dereference] [\-\-owner=[user][:.][group]] [\-\-no-preserve-owner]
-[\-\-help] [\-\-version] destination-directory < name-list
-.SH 解説
-本マニュアルは、GNU 版の
-.BR cpio
-について説明します。
-.B cpio
-は、cpio 形式もしくは tar 形式のアーカイブファイルに格納されたファイルを
-取り出したり、その逆を行ったりします。アーカイブファイルの中には、ファ
-イルそのものの情報の他に、それら個々のファイルについての所有者や属性その
-他の情報を格納してあります。アーカイブファイルは、ディスク上のファイルで
-も、テープ上に格納してあっても、もしくはパイプであっても構いません。
-.B cpio
-は、3つの操作モードを持っています。
+\fBcpio\fP {\-p|\-\-pass\-through} [\-0adlmuvLV] [\-R [user][:.][group]] [\-\-null]
+[\-\-reset\-access\-time] [\-\-make\-directories] [\-\-link] [\-\-quiet]
+[\-\-preserve\-modification\-time] [\-\-unconditional] [\-\-verbose] [\-\-dot]
+[\-\-dereference] [\-\-owner=[user][:.][group]] [\-\-no\-preserve\-owner] [\-\-sparse]
+[\-\-help] [\-\-version] destination\-directory < name\-list
+.SH 説明
+本マニュアルは、GNU 版の \fBcpio\fP について説明します。 \fBcpio\fP は、cpio 形式もしくは tar
+形式のアーカイブファイルに格納されたファイルを取り出したり、その逆を行ったりします。アーカイブファイルの中には、ファ
+イルそのものの情報の他に、それら個々のファイルについての所有者や属性その他の情報も格納されています。アーカイブファイルは、ディスク上のファイルでも、テープ上に格納してあっても、もしくはパイプであっても構いません。
+\fBcpio\fP は、3つの操作モードを持っています。
 .PP
-コピーアウトモードでは、
-.B cpio
-はファイルをアーカイブファイルにコピーします。cpio は、標準入力からファ
-イル名のリストを1行ずつ読み込み、標準出力にそのファイルのアーカイブを書
-き出します。ファイルリストの作成には、
-.B find
-コマンドが多く使われます。
-.B find
-コマンドに、\-depth オプションを付加してやって、ディレクトリの属性によっ
-て読み込み不可であったり、検索が出来なかったりする問題を最小限に抑えるよ
-うにして下さい。
+コピーアウトモードでは、 \fBcpio\fP はファイルをアーカイブファイルにコピーします。 \fBcpio\fP
+は、標準入力からファイル名のリストを1行ずつ読み込み、標準出力にそのファイルのアーカイブを書き出します。ファイルリストの作成には、 \fBfind\fP
+コマンドが多く使われます。 \fBfind\fP コマンドに、\-depth
+オプションを付加してやって、ディレクトリの属性によって読み込み不可であったり、検索が出来なかったりする問題を最小限に抑えるようにして下さい。
 .PP
-コピーインモードでは、
-.B cpio
-はファイルをアーカイブファイル、もしくはアーカイブの内容のリストからコ
-ピーします。cpioは、アーカイブを標準入力から読み込みます。オプションで
-ないコマンドラインの引数は、すべてシェルによって展開される文字列として
-解釈されます。これは、アーカイブ内のファイル名が、この文字列によって指
-定されるパターンにマッチする場合にのみそのファイルを展開することを意味
-します。また、シェルでの解釈にかかわらず、ファイル名の先頭に`.'を含む場
-合には、パターンの最初にワイルドカードがある場合にパターン一致します。
-そして、ファイル名に`/'を含む場合にも、ワイルドカードによる一致が期待
-できます。パターンが指定されない場合には、全てのファイルが展開対象とな
-ります。
+コピーインモードでは、 \fBcpio\fP
+はファイルをアーカイブファイル、もしくはアーカイブの内容のリストからコピーします。cpioは、アーカイブを標準入力から読み込みます。オプションでないコマンドラインの引数は、すべてシェルによって展開される文字列として解釈されます。これは、アーカイブ内のファイル名が、この文字列によって指定されるパターンにマッチする場合にのみそのファイルを展開することを意味します。また、シェルでの解釈にかかわらず、ファイル名の先頭に
+`.' を含む場 合には、パターンの最初にワイルドカードがある場合にパターン一致します。そして、ファイル名に `/'
+を含む場合にも、ワイルドカードによる一致が期待 できます。パターンが指定されない場合には、全てのファイルが展開対象となります。
 .PP
-コピーパスモードでは、
-.B cpio
-はファイルをあるディレクトリから別のディレクトリにコピーします。実際に
-は、アーカイブファイルを用いて、コピーアウトモードとコピーインモードを
-組み合わせて実行するような形になります。
-cpioは、コピーするファイルリストを標準入力から受けとります。これらのファ
-イルのコピー先のディレクトリについては、オプション以外の引数で与えられ
+コピーパスモードでは、 \fBcpio\fP
+はファイルをあるディレクトリから別のディレクトリにコピーします。実際には、アーカイブファイルを用いて、コピーアウトモードとコピーインモードを組み合わせて実行するような形になります。
+cpioは、コピーするファイルリストを標準入力から受けとります。これらのファイルのコピー先のディレクトリについては、オプション以外の引数で与えられ
 ます。
 .PP
-.B cpio
-は、
-binary, old ASCII, new ASCII, crc, HPUX binary, HPUX old ASCII, old tar,
-POSIX.1 tar の各形式のアーカイブフォーマットをサポートします。
-binaryフォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でアーカイブフォー
-マットが異なるため、ほとんど使われません。
-old ASCIIフォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でのアーカイブの
-互換性は保たれますが、65536 個を超えるi-nodesを備えるシステムで使われる
-ことを想定してません。
-new ASCIIフォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でのアーカイブの
-互換性は保たれます。old ASCIIフォーマットのように、ファイルシステムのサ
-イズの制限はありませんが、全てのバージョンの
-.BR cpio
-でこの形式をサポートするわけではありません。現状でこのフォーマットをサ
-ポートするcpioは、GNU cpio と、SVR4のcpioのみです。
-crcフォーマットは、new ASCIIフォーマットと似てますが、アーカイブ作成時に
-.B cpio 
-が各ファイルについてチェックサムを計算し、アーカイブ内に含めるところが
-異なります。このチェックサムは、アーカイブからファイルを取り出す時のベ
-リファイに使用されます。
-HPUXフォーマットは、デバイスファイルを格納する形式が他のcpioと異なる
-HPUXのcpio形式との互換性を持たせるために存在します。
+\fBcpio\fP は、 binary, old ASCII, new ASCII, crc, HPUX binary, HPUX old ASCII,
+old tar, POSIX.1 tar の各形式のアーカイブフォーマットをサポートします。 binary
+フォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でアーカイブフォー マットが異なるため、ほとんど使われません。 old ASCII
+フォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でのアーカイブの互換性は保たれますが、65536 個を超える i\-node
+を備えるシステムで使われることが想定されてません。 new ASCII
+フォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でのアーカイブの互換性は保たれます。old ASCII
+フォーマットのように、ファイルシステムのサイズの制限はありませんが、全てのバージョンの \fBcpio\fP
+でこの形式がサポートされているわけではありません。現状でこのフォーマットをサポートする \fBcpio\fP は、GNU cpio と SVR4 の cpio
+のみです。 crc フォーマットは、new ASCII フォーマットと似てますが、アーカイブ作成時に \fBcpio\fP
+が各ファイルについてチェックサムを計算し、アーカイブ内に含めるところが異なります。このチェックサムは、アーカイブからファイルを取り出す時の検証に使用されます。
+HPUX フォーマットは、デバイスファイルを格納する形式が他の cpio と異なる HPUX の cpio 形式との互換性を持たせるために存在します。
 .PP
-tarフォーマットは、
-.B tar
-との互換性を持たせるために存在します。tarフォーマットでは、アーカイブさ
-れるファイル名としては、100文字を超えるものは使えません。そして、ブロック
-デバイス特殊ファイルやキャラクタデバイス特殊ファイルをアーカイブするこ
-とも出来ません。
-POSIX.1 tarフォーマットは、アーカイブされるファイル名としては、255文字を
-超えるものは使えません。(ちょうどその場所に、"/"が含まれる場合は除きます)。
+tar フォーマットは、 \fBtar\fP との互換性を持たせるために存在します。tar フォーマットでは、アーカイブされるファイル名としては、100
+文字を超えるものは使えません。そして、ブロックデバイス特殊ファイルやキャラクタデバイス特殊ファイルをアーカイブすることも出来ません。 POSIX.1
+tar フォーマットは、アーカイブされるファイル名としては、255文字を超えるものは使えません (ちょうどその場所に "/"
+が含まれる場合は除きます)。
 .PP
-デフォルトでは、
-.B cpio
-は
-古い
-.B cpio
-との互換性のためにバイナリフォーマットアーカイブを作成します。
-アーカイブを展開する場合には、
-.B cpio
-は自動的に読み込まれたアーカイブの種類、そして異なるバイトオーダのマシンで
-作成されたかどうかを判断します。
+デフォルトでは、 \fBcpio\fP は、古い \fBcpio\fP
+との互換性を確保するためにバイナリフォーマットアーカイブを作成します。アーカイブを展開する場合には、 \fBcpio\fP
+は自動的に、読み込まれたアーカイブの種類、そして異なるバイトオーダのマシンで作成されたかどうかを判断します。
 .PP
-ある
-.B cpio
-のオプションは、操作モードを指定します。どのオプションがどのモードに対応す
-るかについては、形式のセクションを見て下さい。
+ある \fBcpio\fP のオプションは、操作モードを指定します。どのオプションがどのモードに対応するかについては、書式のセクションを見て下さい。
 .SS オプション
-.TP
-.I "\-0, \-\-null"
-コピーアウトおよびコピーパスモードにおいて、改行のかわりにヌル文字で終了す
-るファイル名のリストを、読み込みます。これは、改行を含むファイル名を持つ
-ファイルをアーカイブできるようにするためです。
-GNU
-.B find
-を使うことで、ヌル文字で終了するファイル名のリストを生成することが出来ます。
-.TP
-.I "\-a, \-\-reset-access-time"
-ファイルを読み込んだ後に、それらのファイルのアクセスタイムの再設定を行
-います。これは、これらのファイルがその時点で読み込まれたもののように見え
-ないようにするためです
-.TP
-.I "\-A, \-\-append"
-すでに存在するアーカイブファイルに追加書き込みをします。本オプションを使
-うためには、
-は、
-.I \-O
-もしくは
-.I "\-F (\-\-file)"
-オプションにて指定した名前のアーカイブファイルがディスク上に存在する必要
-があります。
-.TP
-.I "\-b, \-\-swap"
-コピーインモードにおいて、データ中の1ワード(32ビット)データの上下16ビット
-を入れ換え、1ハーフワード(16ビット)の上下8ビットを入れ換えます。本オプショ
-ンは、
-.IR "\-sS"
-と同等です。
-本オプションは、ビッグエンディアンマシンとリトルエンディアンのマシンの間で
-32ビット整数を変換するために用います。
-.TP
-.I "\-B"
-I/Oブロックサイズを5120バイトに設定します。ブロックサイズの初期値は512バイト
-です。
-.TP
-.I "\-\-block-size=BLOCK-SIZE"
-I/OブロックサイズをBLOCK-SIZE * 512バイトに設定します。
-.TP
-.I "\-c"
-アーカイブ形式として、old ASCIIフォーマットを用います。
-.TP
-.I "\-C IO-SIZE, \-\-io-size=IO-SIZE"
-I/OブロックサイズをIO-SIZEで指定しただけのバイト数に設定します。
-.TP
-.I "\-d, \-\-make-directories"
+.TP 
+\fI\-0, \-\-null\fP
+コピーアウトおよびコピーパスモードにおいて、改行のかわりにヌル文字で終了するファイル名のリストを、読み込みます。これは、改行を含むファイル名を持つファイルをアーカイブできるようにするためです。
+GNU \fBfind\fP を使うことで、ヌル文字で終了するファイル名のリストを生成することが出来ます。
+.TP 
+\fI\-a, \-\-reset\-access\-time\fP
+ファイルを読み込んだ後に、それらのファイルのアクセス時刻を元に戻します。これにより、これらのファイルがその時点でアクセスされていないように見せることができます。
+.TP 
+\fI\-A, \-\-append\fP
+すでに存在するアーカイブファイルに追加書き込みをします。コピーアウトモードでのみ機能します。本オプションを使うためには、  \fI\-O\fP もしくは
+\fI\-F (\-\-file)\fP オプションで指定するアーカイブファイルがディスク上に存在する必要 があります。
+.TP 
+\fI\-b, \-\-swap\fP
+コピーインモードにおいて、データ中の 1 ワード (32ビット) データの上下 16 ビットを入れ換え、1 ハーフワード (16ビット) の上下 8
+ビットを入れ換えます。本オプショ ンは \fI\-sS\fP と同等です。 本オプションは、ビッグエンディアンマシンとリトルエンディアンのマシンの間で 32
+ビット整数を変換するために用います。
+.TP 
+\fI\-B\fP
+I/O ブロックサイズを 5120 バイトに設定します。ブロックサイズの初期値は 512 バイト です。
+.TP 
+\fI\-\-block\-size=BLOCK\-SIZE\fP
+I/O ブロックサイズを BLOCK\-SIZE * 512 バイトに設定します。
+.TP 
+\fI\-c\fP
+アーカイブ形式として old portable (old ASCII) フォーマットを用います。
+.TP 
+\fI\-C IO\-SIZE, \-\-io\-size=IO\-SIZE\fP
+I/O ブロックサイズを IO\-SIZE バイトに設定します。
+.TP 
+\fI\-d, \-\-make\-directories\fP
 必要に応じてディレクトリを作成します。
-.TP
-.I "\-E FILE, \-\-pattern-file=FILE"
-コピーインモードにおいて、ファイル名を特定するためのパターン指定、もし
-くはファイルリストをファイル名 FILE から読み出します。ファイル名FILEで
-特定できるファイルに記述された各行は、
-.B cpio
-のオプション以外の文字列で指定されたものとして扱われます。
-.TP
-.I "\-f, \-\-nonmatching"
-与えられたパターンのいずれにも一致しないファイルのみ扱います。
-.TP
-.I "\-F, \-\-file=archive"
-標準入力もしくは標準出力のかわりに、指定されたアーカイブファイルを
-用います。他のマシンのテープドライブをアーカイブファイルとして扱う
-場合には、`HOSTNAME:'で始まるファイル名を使用して下さい。ホスト名は、
-コマンドを起動するユーザが、テープドライブ使用できるホストの名前で
-あることが必要です。典型的には、そのユーザの `~/.rhosts'エントリに
-エントリが存在するマシンであることが多いようです。
-.TP
-.I "\-\-force-local"
-With
-.IR \-F 、
-.IR \-I 、
-もしくは
-.IR \-O 
-オプションを用いた場合に、コロン文字を含むファイル名をローカルファイル
-名とみなして扱います。通常、コロン文字は、リモートホスト名とその上のロー
-カルファイル名を区切る場合に使用されます。
-.TP
-.I "\-H FORMAT, \-\-format=FORMAT"
-アーカイブフォーマットとして、FORMATのものを用います。FORMATの部分に指
-定出来る文字列を以下に示します。これらの名前は、すべて大文字の場合でも
-認識されます。コピーインモードでのデフォルトは、入力ファイルの内容から
-自動的にアーカイブフォーマットを判定するもので、コピーインモードでは、
-"bin"フォーマットです。
+.TP 
+\fI\-E FILE, \-\-pattern\-file=FILE\fP
+コピーインモードにおいて、展開もしくはリスト表示するファイルを指定するパターンをファイル FILE から読み出します。 FILE の各行は、
+\fBcpio\fP のオプション以外の引き数として扱われます。
+.TP 
+\fI\-f, \-\-nonmatching\fP
+指定されたパターンのいずれにも一致しないファイルのみコピーします。
+.TP 
+\fI\-F, \-\-file=archive\fP
+標準入力や標準出力のかわりに、指定されたアーカイブファイルを用います。他のマシンのテープドライブをアーカイブファイルとして扱う場合には、
+`HOSTNAME:' で始まるファイル名を使用して下さい。
+リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合 (通常は、そのユーザーの `~/.rhosts'
+ファイルにエントリがある場合が多い)、ホスト名の前にユーザ名と `@' を置くことで、そのユーザでリモートのテープドライブにアクセスできます。
+.TP 
+\fI\-\-force\-local\fP
+\fI\-F\fP, \fI\-I\fP, \fI\-O\fP
+オプションを用いる際に、ファイル名がコロン文字を含んでいたとしてもファイル名をローカルファイル名とみなします。通常、コロン文字は、リモートホスト名を示すのに使用されます。
+.TP 
+\fI\-H FORMAT, \-\-format=FORMAT\fP
+アーカイブフォーマットとして FORMAT を使用します。FORMAT
+に指定出来る文字列を以下に示します。これらの名前は、すべて大文字の場合でも認識されます。コピーインモードでは、入力ファイルの内容から自動的に判定されたアーカイブフォーマットがデフォルトのフォーマットとなります。コピーインモードではデフォルトは
+"bin" フォーマットです。
 .RS
 .IP bin
-binaryフォーマットです。ほとんど使われません。
+binary フォーマットです。ほとんど使われません。
 .IP odc
-old ASCII(old (POSIX.1) portable)フォーマットです
+old ASCII フォーマットです (POSIX.1 portable フォーマット、old portable フォーマットとも呼ばれます)
 .IP newc
-new ASCII(new (SVR4) portable)フォーマットです。
+new ASCII フォーマットです (SVR4 portable フォーマット、new portable フォーマットとも呼ばれます)。 65536
+個を越える i\-node を持つファイルシステムに対応しています。
 .IP crc
-crcフォーマットです。
+チェックサム付きの new portable フォーマット (SVR4 portable フォーマット) です
+(crc フォーマットとも呼ばれます)。
 .IP tar
-(old) tar フォーマットです。
+old tar フォーマットです。
 .IP ustar
-POSIX.1 tar フォーマットです。GNU
-.B tar
-アーカイブも取り扱うことが出来ます。POSIX.1 tar と GNU tar は、よく似て
-いますが、同じではありません。
+POSIX.1 tar フォーマットです。 GNU \fBtar\fP アーカイブも取り扱うことが出来ます。 POSIX.1 tar と GNU tar
+は、よく似ていますが、同じではありません。
 .IP hpbin
-HPUXのcpioで使用されている、古いbinaryフォーマットです。(他のcpioとは異
-なる形式で、デバイスファイルを保存します)。
+HPUX の cpio で使用された、古い binary フォーマットです。 (他の cpio とは異なる形式でデバイスファイルを保存します)。
 .IP hpodc
-HPUXのcpioで使用されているportableフォーマットです(他のcpioとは異
-なる形式で、デバイスファイルを保存します)。
+HPUX の cpio で使用されている portable フォーマットです (他の cpio とは異 なる形式でデバイスファイルを保存します)。
 .RE
-.TP
-.I "\-i, \-\-extract"
-コピーインモードで走行します。
-.TP
-.I "\-I archive"
-標準入力のかわりに、指定されたアーカイブファイル名を用います。他のマシン
-のテープドライブをアーカイブファイルとして扱う場合には、`HOSTNAME:'で始
-まるファイル名を使用して下さい。ホスト名は、コマンドを起動するユーザが、
-テープドライブ使用できるホストの名前であることが必要です。典型的には、
-そのユーザの `~/.rhosts'エントリにエントリが存在するマシンであることが
-多いようです。
-.TP
-.I \-k
-無視されます。他のバージョンの
-.BR cpio
-との互換性を保つためにのみ存在します。
-.TP
-.I "\-l, \-\-link"
-ファイルをコピーするかわりに、可能な限りリンクを張ります。
-.TP
-.I "\-L, \-\-dereference"
-シンボリックリンクを参照しません。シンボリックリンクファイルをコピー
-するかわりに、シンボリックリンクファイルの指す実体のファイルをコピー
-します。
-.TP
-.I "\-m, \-\-preserve-modification-time"
-コピー先のファイル生成時に、コピー元のファイルの更新時刻を保持します。
-.TP
-.I "\-M MESSAGE, \-\-message=MESSAGE"
-バックアップ媒体(テープやフロッピーディスクなど)のボリューム終端まで
-到達した場合に、MESSAGEで指定された文字列を出力します。この指定をする
-ことで、ユーザに新しい媒体の挿入指示を出すことが可能になります。MESSAGE
-で指定される文字列に"%d"が含まれる場合には、"%d"文字列は、現在の媒体通番
-(1からはじまります)に置き換えられます。
-.TP
-.I "\-n, \-\-numeric-uid-gid"
-バーボーズモードで内容のリストを出す場合に、UIDおよびGIDを、そのIDの
-対応するユーザ名/グループ名でなく、数字で表示します。
-.TP
-.I " \-\-no-preserve-owner"
-コピーインモードおよびコピーパスモードにおいて、ファイルの所有者を変更し
-ません。これは、展開後のファイルの所有者は、実際にファイルの展開を行っ
-ているユーザとなることを示します。このオプションは、スーパユーザ以外の
-ユーザが使用する場合にはデフォルトで有効になります。これは、System V
-のユーザが、誤ってファイルの所有権を手放さないようにするためです。
-.TP
-.I "\-o, \-\-create"
-コピーアウトモードで走行します。
-.TP
-.I "\-O archive"
-標準出力のかわりに、指定したアーカイブファイルを用います。他のマシン
-のテープドライブをアーカイブファイルとして扱う場合には、`HOSTNAME:'で始
-まるファイル名を使用して下さい。ホスト名は、コマンドを起動するユーザが、
-テープドライブ使用できるホストの名前であることが必要です。典型的には、
-そのユーザの `~/.rhosts'エントリにエントリが存在するマシンであることが
-多いようです。
-.TP
-.I "\-p, \-\-pass-through"
-コピーパスモードで走行します。
-.TP
-.I "\-r, \-\-rename"
+.TP 
+\fI\-i, \-\-extract\fP
+コピーインモードで動作させます。
+.TP 
+\fI\-I archive\fP
+標準入力のかわりに、指定されたアーカイブファイルを用います。他のマシンのテープドライブをアーカイブファイルとして扱う場合には、 `HOSTNAME:'
+で始まるファイル名を使用して下さい。リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合 (通常は、そのユーザーの `~/.rhosts'
+ファイルにエントリがある場合が多い)、ホスト名の前にユーザ名と `@' を置くことで、そのユーザでリモートのテープドライブにアクセスできます。
+.TP 
+\fI\-k\fP
+無視されます。他のバージョンの \fBcpio\fP との互換性を保つためにのみ存在します。
+.TP 
+\fI\-l, \-\-link\fP
+可能な限り、ファイルをコピーする代わりにリンクを作成します。
+.TP 
+\fI\-L, \-\-dereference\fP
+シンボリックリンクを展開します (シンボリックリンク自身をコピーする代わりに、シンボリックリンクファイルが指すファイルをコピーします)。
+.TP 
+\fI\-m, \-\-preserve\-modification\-time\fP
+ファイルの作成時に、ファイルの元の更新時刻を保持します。
+.TP 
+\fI\-M MESSAGE, \-\-message=MESSAGE\fP
+バックアップ媒体 (テープやフロッピーディスクなど) のボリュームの終端まで到達した場合に、指定された MESSAGE
+を出力し、ユーザに新しい媒体を挿入するように指示を出します。 MESSAGE に文字列 "%d" が含まれる場合には、 "%d"
+は現在のボリューム番号に置き換えられます (ボリューム番号は 1 から始まります)。
+.TP 
+\fI\-n, \-\-numeric\-uid\-gid\fP
+詳細モードで内容のリストを表示する場合に、UID と GID を、名前に変換せずに数字で表示します。
+.TP 
+\fI\-\-no\-absolute\-filenames\fP
+In copy\-in mode, create all files relative to the current directory, even if
+they have an absolute file name in the archive.
+.TP 
+\fI\-\-no\-preserve\-owner\fP
+コピーインモードとコピーパスモードにおいて、ファイルの所有者を変更しません。展開後のファイルの所有者は、ファイルの展開を行ったユーザとなります。スーパユーザ以外のユーザが使用する場合には、デフォルトでこのオプションが有効になります。これは
+System V のユーザが間違ってファイルの所有権を手放さないようにするためです。
+.TP 
+\fI\-o, \-\-create\fP
+コピーアウトモードで動作させます。
+.TP 
+\fI\-O archive\fP
+標準出力のかわりに、指定されたアーカイブファイルを用います。他のマシンのテープドライブをアーカイブファイルとして扱う場合には、 `HOSTNAME:'
+で始まるファイル名を使用して下さい。リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合 (通常は、そのユーザーの `~/.rhosts'
+ファイルにエントリがある場合が多い)、ホスト名の前にユーザ名と `@' を置くことで、そのユーザでリモートのテープドライブにアクセスできます。
+.TP 
+\fI\-\-only\-verify\-crc\fP
+When reading a CRC format archive in copy\-in mode, only verify the CRC's of
+each file in the archive, don't actually extract the files.
+.TP 
+\fI\-p, \-\-pass\-through\fP
+コピーパスモードで動作させます。
+.TP 
+\fI\-\-quiet\fP
+Do not print the number of blocks copied.
+.TP 
+\fI\-r, \-\-rename\fP
 対話的にファイル名を変更します。
-.TP
-.I "\-R [user][:.][group], \-\-owner [user][:.][group]"
-コピーアウトモードおよびコピーパスモードにおいて、全ての生成ファイルの
-所有権を指定したユーザ、グループに設定します。ユーザもしくはグループの
-どちらか、もしくは両方とも指定される必要があります。グループの指定がさ
-れずに":"もしくは"."セパレータが指定された場合には、ユーザのログイング
-ループがグループとして設定されます。スーパーユーザのみがファイルの所有
-権を変更することが可能です。
-.TP
-.I "\-s, \-\-swap-bytes"
-コピーインモードにおいて、ファイル中のデータの16ビットの上位8ビットと下位
-8ビットを入れ換えます。
-.TP
-.I "\-S, \-\-swap-halfwords"
-コピーインモードにおいて、ファイル中のデータの32ビットの上位16ビットと下位
-16ビットを入れ換えます。
-.TP
-.I "\-t, \-\-list"
-入力ファイル名の一覧を出力します。
-.TP
-.I "\-u, \-\-unconditional"
-古いファイルと新しいファイルの置換えを問い合わせることなく、全てのファ
-イルを上書きします。
-.TP
-.I "\-v, \-\-verbose"
-処理されたファイル名を表示します、
-.IR \-t
-オプションが同時に指定された場合には、`ls \-l'形式の表示を得ることが出
-来ます。ustarフォーマットのアーカイブから得られる表示においては、ローカ
-ルシステムにて割り当てられていないユーザ名およびグループ名のファイルに
-ついては、アーカイブ内に格納されたUIDおよびGIDの値に対応するローカルでの
-ユーザ名、グループ名に置き換えてその部分を表示します。
-.TP
-.I "\-V \-\-dot"
+.TP 
+\fI\-R [user][:.][group], \-\-owner [user][:.][group]\fP
+コピーアウトモードとコピーパスモードにおいて、全ての生成ファイルの所有権を指定したユーザやグループに設定します。ユーザとグループのどちらか一方、もしくは両方を指定する必要があります。グループの指定ないで区切り文字
+":" や "."
+が指定された場合には、ユーザのログイングループがグループとして設定されます。スーパーユーザだけがファイルの所有権を変更することができます。
+.TP 
+\fI\-\-sparse\fP
+In copy\-out and copy\-pass modes, write files with large blocks of zeros as
+sparse files.
+.TP 
+\fI\-s, \-\-swap\-bytes\fP
+コピーインモードにおいて、ファイル中のデータの 16 ビットの上位 8 ビットと下位 8 ビットを入れ換えます。
+.TP 
+\fI\-S, \-\-swap\-halfwords\fP
+コピーインモードにおいて、ファイル中のデータのワード (32 ビット) の上位 16 ビットと下位 16 ビットを入れ換えます。
+.TP 
+\fI\-t, \-\-list\fP
+入力の内容一覧を出力します。
+.TP 
+\fI\-u, \-\-unconditional\fP
+新しいファイルを古いファイルで置き換えるかどうかを問い合わせることなく、全てのファイルを上書きします。
+.TP 
+\fI\-v, \-\-verbose\fP
+処理されたファイル名を表示します、 \fI\-t\fP オプションが同時に指定された場合には `ls \-l' 形式の表示を行います。ustar
+フォーマットのアーカイブの詳細表示では、アーカイブ中のローカルシステムに存在しないユーザ名、グループ名は、アーカイブ内に格納された UID および
+GID の値に対応するローカル上のユーザ名、グループ名に置き換えて表示されます。
+.TP 
+\fI\-V \-\-dot\fP
 各ファイルを処理するごとに、"."を表示します。
-.TP
-.I "\-\-version"
-.B cpio
-のプログラムバージョンを表示して終了します。
+.TP 
+\fI\-\-version\fP
+\fBcpio\fP のプログラムバージョンを表示して終了します。
index e613b6e..b7c557e 100644 (file)
-.\"   Copyright (C) 1994-1999 Free Software Foundation, Inc.
+.\" -*- nroff -*-
+.\"*******************************************************************
 .\"
-.\"   Permission is granted to make and distribute verbatim copies of
-.\"this
-.\"manual provided the copyright notice and this permission notice are
-.\"preserved on all copies.
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
 .\"
-.\"   Permission is granted to copy and distribute modified versions of
-.\"this manual under the conditions for verbatim copying, provided that
-.\"the entire resulting derived work is distributed under the terms of a
-.\"permission notice identical to this one.
-.\"
-.\"   Permission is granted to copy and distribute translations of this
-.\"manual into another language, under the above conditions for modified
-.\"versions, except that this permission notice may be stated in a
-.\"translation approved by the Foundation.
+.\"*******************************************************************
 .\"
 .\" Japanese Version Copyright (c) 2000 Yuichi SATO
+.\" Japanese Version Copyright (c) 2012 Akihiro MOTOKI
 .\"         all rights reserved.                                               
-.\" Translated Tue Jun  6 09:01:51 JST 2000
-.\"         by Yuichi SATO <sato@complex.eng.hokudai.ac.jp>
-.\"
-.\"WORD:       archive                 アーカイブ
-.\"WORD:       character special file  キャラクタースペシャルファイル
-.\"WORD:       device                  デバイス
-.\"WORD:       operation               操作
-.\"WORD:       unique                  他と重ならない
+.\" Translated 2000-06-06, Yuichi SATO <sato@complex.eng.hokudai.ac.jp>
+.\" Updated 2012-06-02, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
 .\"
-.TH MT 1L \" -*- nroff -*-
+.TH MT 1L   
 .SH 名前
 mt \- 磁気テープドライブの操作を制御する
 .SH 書式
-.B mt
-[\-V] [\-f device] [\-\-file=device] [\-\-version]
-operation [count]
+\fBmt\fP [\-V] [\-f device] [\-\-file=device] [\-\-version] operation [count]
 .SH 説明
-このマニュアルページは GNU 版の
-.B mt
-について説明している。
-.B mt
-はテープドライブに対して、指示された操作
-.I operation 
-を行う。
-この操作は、以下に列挙されているテープ操作のうちの
-いずれか一つでなければならない。
+このマニュアルページは GNU 版の \fBmt\fP について説明している。 \fBmt\fP はテープドライブに対して、指示された操作 \fIoperation\fP
+を行う。 この操作は、以下に列挙されているテープ操作のうちのいずれかでなければならない。
 .PP
-デフォルトで操作対象となるテープデバイスは、
-.B mt
-がコンパイルされたとき、ファイル
-.I /usr/include/sys/mtio.h
-から選ばれる。
-デバイスファイル名を環境変数
-.BR TAPE
-で指示したり、コマンドラインオプション (下記参照) を用いれば、
-これを変更することができる。
-コマンドラインオプションは環境変数より優先される。
+デフォルトで操作対象となるテープデバイスは、 \fBmt\fP がコンパイルされる際にファイル \fI/usr/include/sys/mtio.h\fP
+から取得される。環境変数 \fBTAPE\fP でデバイスファイル名を指定したり、コマンドラインオプション (下記参照)
+を使うことで、これを変更することができる。コマンドラインオプションは環境変数より優先される。
 .PP
-デバイスはキャラクタースペシャルファイル、またはリモートテープドライブで
-なければならない。
-他の計算機上のテープドライブをアーカイブとして使うには、`HOSTNAME:' で
-始まるファイル名を使うこと。
-リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合
-(一般には、そのユーザーの `~/.rhosts' ファイルにエントリがある場合)、
-ホスト名の前に「ユーザー名 + `@'」をつけることができる。
+デバイスは、キャラクタースペシャルファイルか、リモートテープドライブでなければならない。他のマシンののテープドライブをアーカイブとして使うには、`HOSTNAME:'
+で始まるファイル名を使うこと。リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合 (通常は、そのユーザーの `~/.rhosts'
+ファイルにエントリがある場合が多い)、ホスト名の前にユーザ名と `@' を置くことで、そのユーザでリモートのテープドライブにアクセスできる。
 .PP
-可能な操作を以下に列挙する。
-他と重ならない省略形も使える。
-あらゆるシステムとあらゆるタイプのテープドライブで、
-すべての操作が可能であるとは限らない。
-オプションとして繰り返し回数をとる操作もある。
-回数は操作名の後に指定でき、デフォルトは 1 回である。
+指定できる操作を以下のリストに示す。他の操作と重ならない範囲で省略形も使える。あらゆるシステムとあらゆるタイプのテープドライブで、すべての操作が可能であるとは限らない。オプションとして繰り返し回数を指定できる操作もある。回数は操作名の後に指定でき、デフォルトは
+1 回である。
 .IP "eof, weof"
-現在の位置に
-.I count
-で指定された数の EOF マークを書き込む。
+現在の位置に \fIcount\fP で指定された数の EOF マークを書き込む。
 .IP fsf
-.I count
-で指定された数のファイル分だけ進める。
-テープの位置は次のファイルの第 1 ブロックになる。
+\fIcount\fP で指定された数のファイル分だけ進める。 テープの位置は次のファイルの第 1 ブロックになる。
 .IP bsf
-.I count
-で指定された数のファイル分だけ戻す。
-テープの位置は次のファイルの第 1 ブロックになる。
+\fIcount\fP で指定された数のファイル分だけ戻す。 テープの位置は次のファイルの第 1 ブロックになる。
 .IP fsr
-.I count
-で指定された数のレコード分だけ進める。
+\fIcount\fP で指定された数のレコード分だけ進める。
 .IP bsr
-.I count
-で指定された数のレコード分だけ戻す。
+\fIcount\fP で指定された数のレコード分だけ戻す。
 .IP bsfm
-.I count
-で指定された数のファイルマーク分だけ戻す。
-テープの位置はファイルマークのテープ先頭側になる。
+\fIcount\fP で指定された数のファイルマーク分だけ戻す。 テープの位置はファイルマークのテープ先頭側になる。
 .IP fsfm
-.I count
-で指定された数のファイルマーク分だけ進める。
-テープの位置はファイルマークのテープ先頭側になる。
+\fIcount\fP で指定された数のファイルマーク分だけ進める。 テープの位置はファイルマークのテープ先頭側になる。
 .IP asf
-絶対ファイル番号
-.I count
-に進める。
-巻き戻してから fst
-.I count
-とした場合と同じ。 
+絶対ファイル番号 \fIcount\fP に進める。 巻き戻してから fsf \fIcount\fP とした場合と同じ。
 .IP seek
-ブロック番号
-.I count 
-に進める。
+ブロック番号 \fIcount\fP に進める。
 .IP eom
-(テープにファイルを追加するために) テープ上の
-記録済み領域の末尾に移動する。
+(テープにファイルを追加するために) テープ上の記録済み領域の末尾に移動する。
 .IP rewind
 テープを巻き戻す。
 .IP "offline, rewoffl"
-テープを巻き戻し、もし可能ならアンロードする。
+テープを巻き戻し、可能であればアンロードする。
 .IP status
 テープユニットの状態についての情報を表示する。
 .IP retension
-テープを巻き戻した後、リールの最後まで進め、
-さらにもう一度巻き戻す。
+テープを巻き戻した後、リールの最後まで進め、 さらにもう一度巻き戻す。
 .IP erase
 テープを消去する。
 .PP
-.B mt
-は操作が成功した場合、状態 0 で終了する。
-指示された操作またはデバイス名が無効な場合、状態 1 で終了する。
-操作が失敗した場合、状態 2 で終了する。
+\fBmt\fP は操作が成功した場合、状態 0 で終了する。 指示された操作またはデバイス名が無効な場合、状態 1 で終了する。 操作が失敗した場合、状態
+2 で終了する。
 .SS オプション
-.TP
-.I "\-f, \-\-file=device"
-操作するテープドライブを、ファイル名が
-.I device
-のものにする。
-他の計算機上のテープドライブを使うには、
-`HOSTNAME:' で始まるファイル名を使うこと。
-リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合
-(一般には、そのユーザーの `~/.rhosts' ファイルにエントリがある場合)、
-ホスト名の前に「ユーザー名 + `@'」をつけることができる。
-.TP
-.I "\-V, \-\-version"
-.B mt
-のバージョン番号を表示する。
-
-
+.TP 
+\fI\-f, \-\-file=device\fP
+ファイル名が \fIdevice\fP のテープドライブを操作対象とする。他のマシンののテープドライブをアーカイブとして使うには、`HOSTNAME:'
+で始まるファイル名を使うこと。リモートテープドライブに特定のユーザーでアクセスできる場合 (通常は、そのユーザーの `~/.rhosts'
+ファイルにエントリがある場合が多い)、ホスト名の前にユーザ名と `@' を置くことで、そのユーザでリモートのテープドライブにアクセスできる。
+.TP 
+\fI\-V, \-\-version\fP
+\fBmt\fP のバージョン番号を表示する。