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(split) LDP: Release pages for LDP v3.39.
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man7 / x25.7
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7 .\"*******************************************************************
8 .\"
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10 .\"
11 .\"*******************************************************************
12 .TH X25 7 2008\-08\-08 Linux "Linux Programmer's Manual"
13 .SH 名前
14 x25, AF_X25 \- ITU\-T X.25 / ISO\-8208 プロトコルインターフェース
15 .SH 書式
16 \fB#include <sys/socket.h>\fP
17 .br
18 \fB#include <linux/x25.h>\fP
19 .sp
20 \fBx25_socket = socket(AF_X25, SOCK_SEQPACKET, 0);\fP
21 .SH 説明
22 X25 ソケットは X.25 パケット層プロトコルに対するインターフェースを提供する。 これにより、アプリケーションはパブリックな X.25
23 データネットワークで 通信することができるようになる。 X.25 は International Telecommunication Union's
24 recommendation X.25 (X.25 DTE\-DCE mode) で標準化されている。 X25 ソケットは、中間層のない X.25
25 ネットワーク (X.25 DTE\-DTE mode)  での通信にも用いることができる。 DTE\-DTE モードは ISO\-8208 に記述されている。
26 .PP
27 メッセージ境界は保存される。ソケットからの \fBread\fP(2)  は、反対側のソケットからの対応する \fBwrite\fP(2)
28 と同じ大きさのデータを受け取り、出力する。 必要がある場合は、カーネルが長いメッセージの 分割 (segmenting) と再構成
29 (reassembling) を行う。 これには X.25 の M ビットが用いられる。 メッセージサイズには、ハードコーディングされた上限はない。
30 しかし、一時的にシステムリソースが足りなかったり、 他の制約 (ソケットメモリバッファのサイズ制限など) が
31 効いてしまうと、長いメッセージの再構成には失敗するかもしれない。 この場合、その X.25 接続はリセットされることになる。
32 .SS ソケットアドレス
33 \fBAF_X25\fP ソケットアドレスファミリーは、ネットワークアドレスを表すために \fIstruct sockaddr_x25\fP を用いる。これは
34 ITU\-T recommendation X.121 で定義されている。
35 .PP
36 .in +4n
37 .nf
38 struct sockaddr_x25 {
39     sa_family_t sx25_family;    /* must be AF_X25 */
40     x25_address sx25_addr;      /* X.121 Address */
41 };
42 .fi
43 .in
44 .PP
45 \fIsx25_addr\fP には char 配列 \fIx25_addr[]\fP を含まれる。これは 0 で終端する文字列として解釈される。
46 \fIsx25_addr.x25_addr[]\fP は 15 個までの ASCII 文字を含むことができ (終端の 0 は含まない)、 これが X.121
47 アドレスをなす。 10 進の数文字、\(aq0\(aq から \(aq9\(aq までだけが許される。
48 .SS ソケットオプション
49 以下の X.25 特有のソケットオプションは、 \fBsetsockopt\fP(2)  で設定でき、 \fBgetsockopt\fP(2)
50 で取得できる。このとき \fIlevel\fP 引き数には \fBSOL_X25\fP を指定する。
51 .TP 
52 \fBX25_QBITINCL\fP
53 X.25 の Q ビット (Qualified データビット) にユーザーがアクセス できるかどうかをコントロールする。整数の引数を取る。 0
54 にセットすると、 Q ビットは発信パケットには決してセットされず、 受信パケットでは無視される (デフォルト)。 1
55 にセットすると、ソケットから読む、あるいはソケットに送る メッセージそれぞれに先頭バイトが前置される。 ソケットから読んだデータでは、先頭バイトが 0
56 だと、 この到着データパケットに対応する Q ビットはセットされていなかったことになる。 先頭バイトが 1 だと、到着データパケットの Q
57 ビットがセットされていたことになる。 ソケットに書き込むデータの先頭バイトが 1 だと、 その発信パケットの Q ビットをセットする。 0 だと、 Q
58 ビットをセットしない。
59 .SH バージョン
60 AF_X25 プロトコルファミリは Linux 2.2 の新機能である。
61 .SH バグ
62 X.25 PLP 実装は \fBCONFIG_EXPERIMENTAL\fP なので、たくさんあるだろう。
63 .PP
64 この man ページは完成していない。
65 .PP
66 まだアプリケーションプログラマー用のヘッダファイルがない。 カーネルのヘッダファイル \fI<linux/x25.h>\fP
67 をインクルードしなければならない。 \fBCONFIG_EXPERIMENTAL\fP なので、将来のバージョンのインターフェースでは
68 バイナリ互換性が失われるかもしれない。
69 .PP
70 X.25 N\-Reset イベントは、まだユーザープロセスに伝播しない。 したがってリセットが起こると、データは通知無しに失われる。
71 .SH 関連項目
72 \fBsocket\fP(2), \fBsocket\fP(7)
73 .PP
74 Jonathan Simon Naylor: \(lqX.25 の再分析と再実装\(rq
75 .RS
76 URL は \fIftp://ftp.pspt.fi/pub/ham/linux/ax25/x25doc.tgz\fP
77 .RE